ろく_

まんまと指切って達観し、
他人に空似のパノラマを作る
渇望じゃないよ？喝采さ！
理屈じゃないし惰性なんかでもないし。
しっかり煮詰めて熱暴走
乾いた語彙を射止めては来世
脊椎の髄まで桃源郷
終わらないなら、せめて、甦ろう。
退屈すぎた放課後だって、
無難な暴力に喘いだ日だって、...

甘皮がめくれるように
頼りない速度で引っ掻いた爪痕
疲れたわ、頭だけ寝るので
「後はよろしくやっちゃってー」
そういう時代に息したんです
少女は、少女は、少女は！
巡る　使い古されたデバイス
乾き浮き上がる蜜の名残
接続するのに邪魔だわ
捏造されたピュアが多いったりゃありゃしない...

「どこへ置いてきたの？」
あ。
誰でも良かったの
嘯いた時間を見破って
きみと二人、けして束縛は要らない
制限速度の自由
ルートだけは間違えて
右目だけを瞑り
左目は恋に捧ぐ
崖の下にある水平線を...

鍵盤に膝を抱えながら
さめざめとしました
口の悪い受付嬢は
褒めて誰かを殺そうとする
ベッドシーツは皺を寄せて
わたしを拒みたいらしい
腕と手の重さなど
あの男達には分からないでしょ
口噤んで笑いなさい
きっとお互い　愛せる...

例えば睫が揺らいだ程の速度で
僕が呼べたのなら
つぎはいだ視線にさえ
後押しもされずに　ゆけたか
手に握るテレフォン・ナンバー
指先は集えど
口にして初めて理解ることもあるよね？
何をしたって　どうやったって
叶えられないのに
拒んでたって　振り向いたって...

不眠の朝　夜明けの微笑
こんな気だるさの最中に　ねえ
「歩調を合わせて」だとかさあ
小指ほど曖昧なものよ
ひとつふたつと重ねては
「よくも繋ぎ合わせてくれたわね」
嫌いというのは好きだけど
逃げてないったら、本当
ダウト・フェイク・目を開けて
口ずさんでもいいのね...