雨柏

他人（ひと）の良いとこ
見つけたくないな
自分の嫌なとこ
見つかるから
すてきな才能
やさしい一面
かっこいい容姿
僕にはどれも
ちっとも無いんだ
自分に砂糖みたいな...

fen teiya meilya syel-ra
（フェン ティヤ ミーリャ シェル・ラ）
（『守人の聲が聞こえますか』）
fiat mea rasyel
（スィアト メア ラシェル）
（『母なるユグドへ還りなさい』）
fiat mea eohra
（スィアト メア エオラ）
（『命を還しなさい』）...

Lyel a'lberu yah a'lef ye zem'rrla.
（樹は、大地に根を張った）
Lyel a'lberu yah creht ci'x harmonial, taurra fynoh riefe.
（そして、三つの世界と、多くの生命を創造した）
Hal... Lyel maazy...

翼失くした少女
琥珀の眸で何を見つめる
ただ唄う雨の音
雑音のよう
籠の中で聴いた
（夢の中で見つけた）
錆びた記憶揺さぶる
（褪せた軌跡辿って）
懐かしいこの声は　現実？
（懐かしい誰かの名　呼んでる）...

砕けては散る水晶記憶
舞い降りてくる虚ろう花弁
透き通った涙さえ
追い掛けた過去に流されて
硝子の月に照らされる
牙を剥いた狼も
夢を視ている時を持つ
それなのに、人はなぜ
争えるのだろう？
何度も同じことを繰り返す...

月追う咎は運命を受け入れ
意識を漂わせる血潮に飾る
影は走り続けるのだろう
己が躯を求めて
傷は高ぶる鼓動を
確かに示しているのだから
大地の罪をその瞳で見据えよ
救いなど訪れないと知りながら
踏みつぶされた花の視た記録
幻想を奏でた世界の夢...