KanataGonzares

クロッカス
カラカラの声で届くはずもない
神様が決めた不条理だとか
縫い付けた口と痛々しい君
もう見てられなくなってきた
どこかの遠くの物語
何もかも誰も皆
目を細める
理想と呼ぶには遠すぎた
もうどうでもいい...

儚く届いたこの音のように
小さく小さく咲いたあの花も
泣かないようにそらを見上げたの
夏に降る雨の匂いと今交ざり合った
同じ空を二人で飛んでいける気がしたんだ
冗談だよなんてね君が言うからわからないや
流れてく星空ともお別れしようよ
ずぶ濡れのこの視界じゃ見えないから
拭ってよこの雨を
あの空を君と...

夕闇に消えた世界
憧れじゃ足りないものばかりで
息もできない程に深く、深く
落ちる君を抱きしめた
見上げた
星空の"理想郷"
腫らしたその瞳では
鼓動が鳴らしている
止まるなとせかしながら
だからもう...

ずっとこのままで
居られるとそう思っていた
願う星空に思い出を
忘れさせて
出会わなければ何も感じず
こんなに苦しくはない
今のままでいい
それだけでいい
もう何も要らない
でも...

気づかないその言葉、でたらめなそんな嘘なの。
聞かないで、知らないの、私から離れないでよ。
「クタビレタオモイデ」が耳障り、消して記憶を。
少しずつ壊れてく、許されぬこの傷跡。
嗚呼。もう、もう、時が来たのね、このままでいい
「キミのタメよ」。
どうぞ何もありませんが、この続きすらも君は壊すの？
わ...