タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(8)
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遅かった。
僕が迷っている間に,彼女は眠ってしまった。
もう2度と覚めない夢を見始めてしまったんだ。
そっちでも君は1人でまた…
いや。きっと違う。
[笑顔]を知った彼女なら,空の上じゃあ,たくさんの仲間と生きて行くはずだ。
僕は彼女のその身体を抱きしめる。
まだ,ほかほかしていた。
もういない母親...Apple Alice ...8
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外は自然の恵みとも言えよう水が降り続いていた。
彼女の涙と共に。
彼女がこの雨だとすれば
…僕はそれを作り出してしまった暗雲だろうか。
僕は赤い果実を今持っている。
皆が求め,そのために命を落とし,落とされ,消えて行った程特別な。
けれど違ったのだ。
この林檎にそんな効能など,存在しないのに。
誰か...Apple Alice ...7
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時計の針が日をまたいだ様だ。
1秒1分1時間1日。
どんどんと削られる時間。
まだ,指名が,果たせて,ない。
私がやるべき任務が,終わって,ないのに。
*
Side Len
隣で眠っている君は涙を流しているのを
気付かないフリをして眺めていた。
彼女から話してくれる前,僕は突然メイコ姉さんに止められ...Apple Alice ...6
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Rin Side
動かない。動けない。
踏み出せない。
どうして?殺さなきゃ自分が殺されるよ?
やだよ。消えたくない。
だからこそ先に消さなきゃいけないのに。
ただ目の前の敵に怯える自分が池に映る。
「コレデヤットリンゴガテニハイル」
…何で?何でこんな目に遭わなきゃいけないの。
林檎をおとなしく差...Apple Alice ...5
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「…今日は,帰れ。」
『…はぁ?』
以外にも素っ頓狂な答えに戸惑う。
「明日の昼,来い。暇潰しには,なる」
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家に帰ると凄く叱られた。
おつかいに関係の無い分まで付け加えられてお手上げだ。
夕飯を食べた頃には,もう,近所の子供は寝てる時間で。
満月が僕の顔を窓を通して照らしていた。
「今頃あの子も...Apple Alice ...4
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『うわぁっ』
僕の足元には土と…血が広がっていた。
血の跡を辿って行って,何があったかも分かってしまう。
なのに,僕は歩いていた。
気になった。
死体の側にいた,金髪の少女が。
童話に出て来る[不思議の国のアリス]みたいな格好をしていて
目は青いけどどこか淀んでいると思った。
その女の子と目が合って...Apple Alice ...3
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「レン-!!!ちょっと-!!!」
遠くでメイコ姉さんの声が聞こえた。
絵を描く手を止めて下へ降りる。
『何?』
「今日の夕飯ね。オムライスにしようと思ったんだけど卵が無いの」
『…』
「レンオムライス大好きでしょ?」
『は-い』
もう言いたい事が分かればすぐに向かってしまう。
処理速度が速いとのか,...Apple Alice ...2
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[ Apple Alice ]
彼女の持っている真っ赤な林檎を食べれば
どんな願いも叶う。
そんなの,1部にしか過ぎないのに
どこかで放送されるドラマの様に皆やって来る。
『私の,餌食に___』
ふと木の下を見れば兎がこちらを向いていた。
彼(だが彼女だかは分からないが)にご褒美として木の実を投げ捨...Apple Alice ...1