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親作品(0)

「約束の花火」の創作に利用した作品

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[サビ]
いつもいつも君を想うよ
約束かわしたあの日
二度と戻ることはできない
夜空に咲く花火
[Aメロ]
曇り空が泣きだして
静まる帰り道
濡れたネコを抱え
涙流れないどうして...

約束の花火

くろまん

くろまん

9作目です。

以下、作品のイメージです。

 幼馴染の少年と少女。夏祭りの花火が大好きだった。二人はずっと一緒で高校でも同じクラスだった。いつからか芽生えた恋心。お互いの想いもどんどん増していく。
 あるとき、少年は少女に想いを告げた。二人は恋人となり楽しい日々、思い出を沢山積み重ねていく。そして高校三年の夏。毎年、一緒に行っていた夏祭り。今年も一緒に行く約束をした二人。
 しかし、放課後に空が曇りはじめ、待ち合わせ時間にはもう雨が降っていた。花火は中止になってしまう。少女はいつものように待ち合わせ場所で少年を待っていた。けれど、少年は現れない。中止になってしまった花火の打ち上げ時間になっても、少年はとうとう姿を現さなかった。
 しかたなく家に帰る少女。家に着くと両親なぜか泣いていた。その理由は……少年の事故死だった。この日から少女は笑わなくなった。泣かなくなった。悲しいはずなのに少女は泣けなかった。
 一ヶ月後、少女は不登校となっていた。何をするわけでもない、ただ少年との思い出を辿っていた……無意識に。帰宅途中、雨が降ってきた。あの日と同じだ。道端にネコが捨てられていた。行くあても無いようだ。どこか少女に似たところを感じたのかネコを腕に抱き、また帰路に着く少女。次の瞬間、少年の記憶が少女に流れ込んでいった。
――雨の降る夕方、車に引かれそうになっているネコを助けようと飛び出す少年。
 少女が抱いているネコは、なんとその時のネコだった。更に、記憶は少女に語りかける。
――約束守れなくてゴメン……でも、君には笑顔でいて欲しい。悲しい時は泣いて欲しい。好きでいてくれてありがとう。
 少女は泣いた。いつしか雨は止んでいた。今日は夏祭りで中止になった花火が打ち上がる日だった。少女は少年に別れを告げた。