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それは学園祭の打ち上げの帰り道。
とっぷりと暮れた夜の都心を、私はミクちゃんと二人で歩いていた。
夜なのにざわつく町並み、でも気分が高揚していた私達にとっては余り気にならなかった。
「あの時はびっくりしたよね、あんなに人が押しかけて来るなんてさ」
「そうだね。まあ盛況で良かったかな」
他愛ない会話を...私的ナルシスティックユニゾン・下
翔破
なんとなく「欠けている」と思ってた。
「あ、リンちゃんその帽子似合うね!」
「ありがと。私もこれなら使えそうだな、って思ったの」
私の言葉にクエスチョンマークを浮かべたミクちゃんの前で、私は被っていた帽子の鍔をちょっと下げた。
「こうすれば顔が隠れるでしょ?」
「?うん、そうだね」
「そうすれば道行...私的ナルシスティックユニゾン ・上
翔破