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13件
=== 黒縁の年賀状 ===
by 天使の竪琴
それはあなたからの年賀状
黒く淵のある年賀状
あなたの顔が笑いかける
来年もよろしくと書いてある
そう もう1ト月過ぎたんだね
それはあなたからの年賀状
天国に行ってしまった
お返しのできない年賀状...=== 黒縁の年賀状 ===
天使の竪琴
=== をもい ===
をもいをもい からだがをもい
をもいをもい あたまがをもい
をもいをもい こころがをもい
人生はをもきをおふてゆくがごとし
あついはをもい さむいもをもい
さみしいはかなしいは もっとをもい
からだがないのに あたまがないのに
こころがないのに なぜだかをもい
頭がないのは...=== をもい ===
天使の竪琴
=== だって・・・ ===
鳥だって飛びたくないときがある
犬だって歩きたくないときがある
馬だって働きたくないときがある
牛だって乳を出したくないときがある
車だって動きたくないときがある
電柱だって立っていたくないときがある
だって だって だって だって
私だって・・・=== だって・・・ ===
天使の竪琴
=== 君はどこへ ===
空低く 鐘の音は響かず
若人の声なく 汗は流れる
点滅する光の中で 蟻のように
行き交う群れ 群れ 群れ
機械の指がカタコト 準える
希薄な感情 希薄な言葉
それぞれの思い 携えて
君はどこへ行くのか...=== 君はどこへ ===
天使の竪琴
=== 歌 ===
断片のこと葉をつなげて歌にする
連ねても連ねても言い足りない何か
「あんた何が言いたいの?」
そか なかったのは自分
ありのままあるがまま
声に出せば それは既に調べ
うっ! なかったのは時間だった。=== 歌 ===
天使の竪琴
=== 蜘蛛の巣 ===
蜘蛛の巣を
濡らしてみれば
光り輝く玉の粒
紫陽花の中に
複数眼が睨みつける
やおら彼は天を仰ぎ
また作業に勤しむ=== 蜘蛛の巣 ===
天使の竪琴
=== 傘 ===
道行くは傘の花車
水玉あり縞柄あり
蝙蝠あり透明有り
雨上がり
普通に持つ者
腕に下げる者
地に突きながら歩く者
ゴルフの練習する者
チャンバラする者...=== 傘 ===
天使の竪琴
『8+50=∞』
何もない真っ暗な世界
そこに8の光と50の星々
8の光は絡み合い 混ざり合い
私だけだった世界に 色をつける
空が生まれ 大地が生まれ
風が生まれ 海が生まれた
星々は色を 大きさを 種類を変え
数多に広がり 増殖した
8の光に導かれながら...8+50=∞
片瀬アキラ
望める存在求める価値観
どれも同じ顔
分からない分からない
定価価格でも中身は価値観
私はクズ以下で
分からない分からない
考える事はいつもdream
見栄を張るだけ無駄なpity
私はいつだって私なのに
機械の中の惨めなgirl...「機械的girl」
豚草
崇めた真っ黒な地の果て
消えた信頼と冒涜的な妄言
憎悪で塗られた紙切れに
どうせあっちもこっちも値上がり
叫べ国民よ 目覚めろ受け継ぐ魂
また増え続けてジレンマ
風ふいて陽を拝んだ
地団駄、地団駄、地団駄を踏む
溜め込んできたこの怒りは
僕らを売ろうとする...「割れた」
豚草
忘れないわ何処にいる
噛み合わない見つめてる
燃え上がるの一度火がつけば
灰になるまで燃え続けてく
救済さえも無いとするなら
足掻く事しか出来ないという
噛み合うたびゆらゆらとブレていく
感情をその痛みで押し付けろ
現実の甘さを味わって
消えたくなるような居場所の中...「風」
豚草
どこまでも続く地に
この両足で立つ喜び
どこまでも溢れてくるまだ見ぬ友よ
悲しき別れよいつかまた会う日まで
出会いは突然美しき風のように吹く
生い茂る木々 清らかな川
歩んでゆこうこの道を悲しみを喜びを
険しい道に咲く花も支えとなる旅
期待と好奇心だけで
色んな場所へ恋をする...「旅」
豚草
かりそめのラブピース
外側から置いていく
同じようで同じでない
今はまだ色のない
かりそめのラブピース
初めはそっとゆっくりと
内側に置いていけば
グラデーション
あなた色に染まってく
かりそめのラブピース...かりそめのラブピース
天使の竪琴