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私は噴水で一休みをしていた。
魔法は疲れるのだ。
向こうから何かがこちらを見ている。
「あ、亜紀子ちゃん!」
まさかと思ったがそうの様に見えたし、そうとしか見えなかった。
「どうしたのこんなところで」
思ったままを訊いてみた。
「どうして私の名前を知っているの?」
そんな事を聞かれても、亜紀子ちゃん...ワカメの国 第六章 浮かれた人 貝塚浮世の物語
羽旨マボル
「浮世!ちょっと下に降りて来なさい!浮世!」
「はい」
私はドアに向かって怒鳴るように返事をした。
雑誌の読んでいたページにしおり代わりにベッドの毛布をはさんでから、自分の部屋から出た。
階段を、わざと大きな音をたてながら降りていった。
どっどっどっどっどっどっ
「何!」
リビングに入って早々、私...ワカメの国 第六章 浮かれた人 貝塚浮世
羽旨マボル