えぎぃ

さっきまで泣いてた少女はやがて
蝶になり空へ飛んだ
いつまでも泣いてる私はまるで
光を知らない深海魚だ
それは曖昧な夜に沈むラブカ
掴み損なった安寧の明日だ
アレキシサイミアの華が咲いた
どうやらここから動けないみたい
おやすみ　
ねぇ、まってよ...

散らばっていく記憶の中
一つに手を伸ばした
夕凪に似たその横顔
煙のように揺れて
あなたにあなたになりたいのに
どうしてどうして 消える
高く聳える積木の塔
無邪気な風が崩した
慣れたつもりの長い夜を
虚ろな夢に溶かした...

間違いを肯定したり
正解を匿ったりしないで
曖昧な言葉で
誤魔化したりしないで
痛みを聞かせて
行き違いが虚しくて
こんなに寄り添っているのに
怖がらずに聞いて
寄る辺無さに泣いて
いることを知っているの...

anyway anywhere anymore
ずっと遠くへ
行けば宙に浮かべるのさ
anyway anywhere anymore
微睡みの中へと
だけど
anyway anytime anymore
ずっと脳裏に
絶えず嗤う声が響いて
anyway anytime anymore...

ベンタブラックに堕ちる
聞かせてくれよタクシードライバー
小粋なブラックジョークを
流れる景色はフォーリンスライダー
心地よい浮遊感
教えてくれよブラックレインダー
幻の在りかを
溺れる私はナイトダイバー
掴む藁なんて無い
朽ちた路地裏に咲いたユリの花...