作品一覧
その他
オンガク
「あ。」 ぽかりと口を開けてミクが言った。 何の意味もなさない音声が空間にぽんと現れ、霧散していく。 「どしたの」 僕の問いかけには応えないまま、ミクはぼんやりと部屋の片隅で三角座りしたまま動かない。コテリとたたんだ布団に寄りかかって蛍光灯の辺りを眺めてなんかいる。 僕は作業へと戻り、ミクはまたスタ...
虚空。