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小国の王位継承者にして百年ぶりの第一世代歌姫(ディーヴァ)―――…。
歌姫の力が儚くなりつつある今、おそらく最も強い力を継承しているだろう姫君の到着に、国々の使者たちは首を長くして待ち続ける。
「……さて、どのような姫君なのやら」
頬杖をついて不敵な笑みを漏らす連中を見つめながら、カイトは静か...ファンタジーもの。。。 【その3】
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「姫様、お気を付けてくださいませ」
「え、えぇ。ありがとう」
いつものように一人で過ごす日々とは違い、周りを囲まれているために随分と居心地の悪さが胸中を駆け巡るが、それらをすべて飲み込んでレンは淡く笑う。
途端、従者がうっと呻いて顔を逸らしたので、レンは目を幾らか瞬かせて上背のあるその相手をじっ...ファンタジーもの。。。 【その2】
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王城の最奥―――王族の許可なくしては立ち入ることを禁じられた場所へ、金糸の髪に風を孕ませるかのような勢いで廊下を駆け抜けていく包みを抱えた少女の姿があった。
「レンッ」
少女が飛び込んだ先、喉を震わせて歌っていた影が動く。
肩越しに振り返り少女を見つめたのは、少女と同じ面差しをした少年。警戒を...ファンタジーもの。。。 【その1】
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魔法。―――世界に満ち溢れた元素を、言霊を行使することで操る力。不可思議な現象を引き起こす、奇跡の力。
それはすべての人間が容易く手に入れられる代物ではない。膨大な時間と労力を代償に、ほんの一握りの人間が手に入れられるもの。
しかし、それには僅かな例外があった。
『神の使徒(アポステル)』。...ファンタジーもの。。。【史】