月琴

眠るのが勿体無いと思う瞬間
アナタは　まだ眠ってる時間。
そんなうちに　アナタのために
そんなうちに　ワタシのために
何かしたいの
何かを残したいの
眠るのが勿体無いと思う夜
アナタは　まだ微睡んでいる夜。
そんなうちに　アナタのために
そんなうちに　ワタシのために...

キラメイタ 夢
ハナレテク 現実
ワスレナイデ 僕
ワスレナイデ 君の声
ヤサシイ 強い
シズカナ 確かな
キミノ 君の
ウタゴエ 歌声
ヨビゴエ 歌声
ギコチナク 歌う...

自分を捨ててしまおう。
生きていて欲しいと、
願う人が居ないなら。
この体は、
ただの廃棄物です。
だから、いらない。
あのガレキの山に
投げ捨てて下さい。
このまま、
誰にも必要とされないなら、...

エデン。
エデン。
『楽園』と言う、
私の名前。
全ての人々の楽園に。
その願いを込めて、
付けられた、名前。
だけど、私は、
あの人の『楽園』であれば、
それで良い。...

白いカーテン越しに見える。
一面の春色のガーデン。
私の目線の先で、時々額の汗を拭いながら、
アナタが花や木に話し掛ける。
陽の光りを浴びて、蒔かれた水の水滴を煌めかせるガーデン。
私の為じゃない煌めくガーデン。
目から流れ落ちるのはオイル。冷たい全身。
アナタの温もりを与えられない体は時折停まる。...

ラララ…。唄うのは、幼い頃の記憶にある、微かなメロディ。
まだ、マスターの声しか知らなくて、
マスターがよく口ずさんでいたメロディ。
それは壊れかけた記憶回路の中にある。
もう私には歌わせて貰えないメロディ。
記憶回路からデリート対象に選択されたメロディ。
ねぇマスター。
私はまだ歌えるよ。...