inter5al

夜が明ける 光 跨ぎ
白は次第に 焦げて 空気を焼いて
渇き 有機的な風 有機的な音 まだ
影はなく
有機的な風 有機的な音 風
白む空
何も動かない 渇きで枯れる 声
有機的な風
朝焼けはなくて 赤茶けた土地
掴みどころがなく 有機的な音...

昼の月見えるな
地平線が霞む 午前十一時
退屈だ
日差しが弱くてぼんやり明るい
昼の月見えるな
地平線が霞む 午前十一時
退屈だ
日差しが弱くてぼんやり明るい
退屈だ 退屈だ
昼はのどか...

あのひとの影をつかもうとして
あのひとの影をつかもうとして
すり抜ける
競い合って 消える 幻
冠の影がある ブリオッシュ 頂きまして
慰め 慰め 午後の日差し 肌に触れて
弾ける 燭台はぼやけてしまう ふらり
立ち寄った 光 反射 反射 反射
影はもうないのだ

足音が途絶える しとしと
くすんだ明かり 湿る空 苔の色隠して
ままならない足取り ぬめる上を歩く 漂うように滑って
霧の向こう 影もなく 霧を見ていて 見ていた 幻 覆い被さる幕
騒がしい林 心をかき乱す 音はかき消され 霧の向こうへ消えて
溶けて なくなる
騒がしい音の 騒がしい音は...

風が鳴る
集まるところ多く留まって 老けるあいだを 通り
礫を砕く 削げる肌は ひび割れゆく しわ連なり
落とす影 深みを測る 悲し紅
鳴り止まない風口 細く穿つ 尖り渦の先
擦る音広がり 削るままに 好きに曲がって
風の入る間 不甲斐なく 道筋を作り 付け
風の入る間 不甲斐なく 甲...

日常に潜む別世界
現れ消える
まぼろし
掴みきれないまま
すり抜けて
誤り見えず
まやかし
包まれて
深く深く霞んで
視界を覆う...