タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(14)
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官能的な話をしよう
白いルージュの三日月
淋しがり屋の胸の内
どうせ明日には終わるのさ
浴槽に無様に横たわって
ビジネスライクな呼吸で同調
古典の教科書に載った口説き文句で
お月見なんざ趣味が悪い
ああ いや うん ああ
星さえ騙くらかして...酩酊
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夜を嬲っても
落ちた参列 君だけ置いて
飲み下した月が喉に落ちていく──
残光 残響 一瞬の閃光
朝靄に連れ去られた可惜夜の涙
燻り出された灰色に
埋もれた春の肋骨
蜉蝣は吐いた 「浮舟は何処に?」
空蝉の流れに逆らい
雲漏れ月の日脚を駆けて...月籠り
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装填 既に済んだかい
お祈り とっくに捧げたかい
組んだ両手で握った銃で
夜中の鐘を打ち鳴らす
だまくらかした唇に
銃弾の雨が降るでしょう
烏も黙る路地裏で
弾丸だけがお喋りに
毎夜のように朝が来て
毎朝の如く夜(よ)が迎え...耳を削ぐ
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一番街に蝉時雨
酔いどれ説法 同胞(はらから)同士
四畳半も六畳に上来に
安泰には連帯責任 アンタには延滞料金
さっさと落ちてくれ 黒竜胆の雨が降る
釈迦も如来も言うことにゃ
「こりゃ明日にゃ世界も滅亡や」
駆け付け一杯で酒三昧
「滅んじまえばよかろう」と!
嗚呼 二進も三進も行くまいに...キバイリ
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君が触れたものぜんぶ輝いて見えた僕の目を笑うかい
君が想うものぜんぶ煌めいて見える僕の心を笑うかい
君が愛するものぜんぶ愛おしく思う僕の愛を笑うかい
笑うかい 笑うかい?
笑ってくれたら それでいいよ 僕は
むせ返る静寂も茹だるほどの淋しさも
透明な装いに春はいつか身を窶して
甘やかな爪先が夜のどこ...孤り言
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頽廃した肺に
双眼(ひとみ)には翳付き
鮮やかな獣は踊る
燃え盛る修羅の指
命に針を落として
廻る 廻る三日月
嗚呼 さらば暖冬よ 刻(とき)は忘れじ
淡々吐き出す歓楽も
世には果にて露と化す
月に水注げども...青星歓楽街
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懐古の灰が注がれるとき
胸には銀の花が咲き
敬虔な日々が欺かれれば
慈しみさえ空虚でしょう
凡ゆる日々が愛を喪い
羨道辿る束の間を
夢のようだと微笑むならば
この痛みさえ明日の夜に
目蓋つんざく残光を
睫毛を撫ぜた弔いを...君が大人になる頃に
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君の隣で
一歩踏み出すための勇気を
二歩踏み出すための強気を
三歩踏み出すための根気を
君の隣で
五歩踏み出し始めた意気を
十歩踏み出した頃の陽気を
百歩歩いていたら消えた弱気も
君の隣で
千歩歩き続けて行ける呑気も...はじめのいっぽ
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僕のいない世界が見たい
それはきっと美しい
腐った水槽洗われて
沈んだ白紙は溶け消えた
あまりに朽ちた草花も
どうやら実りはないようだ
僕のいない世界に期待
それはきっと美しい
暗く澱んだ溜息も
湿ったシーツの重たさも...僕のいない世界は美しい
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「愛することは本能です」と
謳う奴らの頭に咲(ひら)け
手首突き破った菊の花
愛には愛を 慈愛には慈愛を
不快に対抗を 敵意に嘲笑を
愛してくれない者を愛すな
愛してくれる者をこそ愛せ
「愛することは本望です」と
笑う奴らの胸に開け
心臓に咲いた薔薇の花...相義理
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誰にも言えない秘密みたいな色をしたケーキさ
縦横無尽の切り目を入れて
「どうぞご自由に召し上がれ」って
暴飲 暴食 極めて粗暴
皿ごと喰らい尽くす野望
そっちはどうだい All right! Standby!
毒も薬も喰らわば損損
餓えに満たせよ俺らの存亡
Are you ready?
Don't ...オオカミと吸血鬼
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1.
疑問奇問自問試問
なんでどしてナゼなにゆえに
少年よ大いに悩めとふんぞり返った大人が言った
あいつらきっと分かってねぇんだ
何が正解何が不正解?
昨日と今日とで返事が違う
去年言われた通りにしたら
今年はこっぴどく叱られた
大人の言うことを聞け...学徒
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1.
言葉に埋もれたままの僕を
見つけてほしくて ひとり 星を眺めた
夜空にちりばむ あの一つ一つにも記号があるのに
この感情ひとつの 名前を知らないでいる
恋というには深すぎて
愛というには浅すぎる
この手で握られるのは
鉛筆とノートと それから君の手
2....名のない感情のうた
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1.
彷徨った夜も いつか 乱暴な朝を迎え
暴力的な光の指に誘われるときが来て
昨夜読んだ悲しい本の 結末を反芻したりして
ああ
明日が来なければそれでいいと 蹲った闇は去り 僕は大人になった
月に指かけるように かけられるように 引き留めた夜は終わる
この眼はひとりだと くだらないことばかり眺めた...我儘