黒うさぎの投稿作品一覧

BPM75
あめのまち
そっと 浮かんでる まちのなか 通せんぼ
ちょっと こぼれてた 儚い 逆さま
あしたもきっと そうきっと 映る
カエルと傘をさして
きょうも 君と歩いた この畦道
かおる 夕刻の音 そろそろ帰らなきゃ
そっと触れる 雨上がりから さよなら
またあした...

BPM160
ターミナルケア
初夏 高架下 香る 夕刻 手を引く
少女達 笑う 顔合わせ 楽しそうで
どうか このまま 願うこと 変わらないと
ただ そうやって私 過ぎた血を求めて
夢 囲う 夜に浮かぶ 真白の声
無邪気 穢れなきその身 無知である故
闇 眩む 黒く染まる 白日のこと
もう 遠く霞む...

BPM195
(笑)
やっぱ綺麗な手のひら 間違い探し
神サマの御告げ正しく疑わず
それな あれな ガチ笑えるよな
だって あー、嫌嫌
鳴り止まぬ通知 気づかないフリしたまま
さぁさぁ狂っておしまいでしょ
それも これも あいつのせいだろ
うざ うざったいや...

BPM190
名前のないフォルダ
見慣れた木々 公園 街灯 寂れた街
錆び付いた赤ポストに 残った恋文
タラレバなら どうだったって 幸せでしょ
そんな妄想 空想 並べるくらいで
破れた跡 縫って隠した体操服とか
笑い方のクセが強い先生とか
どうして いつまで アルバムの中に閉じ籠っている
汚い後悔...

BPM 130
かくれんぼ
誰もいない部屋の中 逃げ込んでまた
合図を待つの 隣の出口の隅
今日に埋まるの 「人」「ヒト」 から
足音数え ぱっぱっぱと壊れてくの
見つけられないようにと ただ ただ
祈るだけだ
きっと こうして逃げ続けて
最後まで 隠れ隠れ...

BPM120
◆
カラカラの音 騒つく
まだガラケーと荒んだ空ため息
25時回った 乾く喉を潤すことさえも
袋小路 もうどこにも 逃げ去るだけの道なんて無いから
どうにも 身体 逆さまのままに拘泥中毒性
空蝉と アナーキー創再生
耳障り 無料性
炭酸抜けた傀儡のモノローグ...

BPM 150
エネミーX
迷い込んだ トラップとモンスターの巣窟に
どれだけ経つだろうか まだ見当たらない
どうしようにも 不正確な髑髏だらけ
乾いた身体と裏腹 湿った迷宮
どうしたらいい？ねえどうしたらいい？
誰もいないココで縋るように呟く
きっと 斑に咲く薔薇の赤に 狩った証が
集った怪奇 た...

BPM 100
わたしはこども
きのうのこと　きょうのこと
いつもどおり　たいくつね
あしたも　きっとかわらない
こどものままで
あめあがり　もやがかり
にじにあいさつすませて
ころがるこいし　みつけて
けとばしてみたり...

BPM170
ログアウト
錆び付く足で向かった あの記憶の奥
殺めたくだらない約束と誤魔化すバグに
見つけられ けたたましいサイレンと足音
別にそれでいいじゃんか ずっと目を背けたまま
愛だって 毒林檎のようで
相まって 君のせいでしょ
瞳孔を穿つ憧憬を まだ求めている
馬鹿らしくって無愛想で無邪気...

BPM120
クオリア
未完成だった咲いた色 乱したエンパシー
冷めた唇甘いアイロニー
丁寧に丁寧に零した果実が
ゆらゆらり揺れる
見せしめでしょう？
錆びついた透明は
鈍く 厚く 底が見えない
手を伸ばしかけたあの空だって...

BPM150
ラストオーダー
白日に賽を投げた　宛ら徒花とお似合いさ
まだ鳴り響く　矮小な像が
英傑も心臓を吸う　偶像崇拝か？反吐が出る
愛の飼い方を間違えた　化け物の轍を歩く
陶酔　臆せず味蕾へと
その矜持の真似もそろそろか
再三狂い咲く餓狼でさえ
この蠱毒を知らない...