タグ「オリジナル」のついた投稿作品一覧（46）

真っ白な夢見た少女は
髪をほどいて
ときめく日々憧れる
優しさの痛みがなくては
輝きさえも翳りがかかって澱む
止まっていた時間
動きだしたなら
月が沈むように少しずつ確かに
今たどり着いた
だけど...

夕暮れの街　長く伸びる影
限りあるひとときに
あなたの瞳　見つめられなくて
ただ前だけを向いた
何もいわずに　二人でさまよう
互いの腕をとって
わかっていたの　いつまでもこんな
幸せは続かない
一緒に行けないと気がついていたから
月日を数えきれなくて迷う...

大人になりきれない
傷つきやすい心
静かに縛りつけた
閉ざされた扉の中
とても隠しきれない
暗く深い爪跡
いたずらに数えても
拭い去れない気がかり
痛めつけられた胸騒ぎ
踏みつけてもさいなまれる...

傷つけていいのに
あきらめていいのに
いつまでも隣に
いなくていいのに
偽りでいいのに
間違いでいいのに
いつでも隣に
いてくれたらいいのに
凍る重い指輪
縛るだけの指輪...

ことづてを携えて黄金色の光が
朝焼け空の向こう切なさが映える
山の端の霞みから見え透く想いまで
誰かの爪痕さえ免れきれない
もう手の届かない風の通り道
朝の虹は雨の兆し哀しみの報せ
涙は海に流れ着き
空に昇って雲になって
いつか柔らかな雨になる
いつか雨になる...

篠突く雨の中
踏んだ弱音の切れ端
重く湿った足どり乱れ
ぬかるみに埋もれ沈む
ずぶ濡れの惨めさ
夢押しつぶす冷たさ
それでもじっと
見上げてごらん
止まない雨はないという
ほら...

十六夜の光降る夜は
忘れ去られた面影まで
泣きたいくらい美しくて
音のない夢を見る
ゆっくり溶けては染み渡る
静けさの佇まい
封じ込めた金の鍵
解き開く舞い姿
きらきらきらきら
きらきらきらきらと...