milekaの投稿作品一覧

　最後に見上げた薄墨を
　割いてこぼれる光のように
　今日は　静かに崩れゆく
　ただ穏やかに　沈みゆく
　渚にて　君と別れ
　故郷へ　船は霞む
　君が旅立つ　かたわらに
　私の心を　道連れに
　最後に交わした眼差しを
　涸れた涙に閉じこめながら...

※この小説は以下のような内容です。苦手なものがありましたら、
本編はご覧にならないほうがよろしいかと思われます。
■基本設定■
マスターの数だけボーカロイドは存在するという設定で、その中の
とあるマスターのところの、とあるボカロ兄弟たちの話です
ボーカロイドは基本的にＰＣ内に住んでいるはずですが
現...

　壊れた世界の片隅に
　託された　希望の欠片
　閉ざされた小さな「楽園」に
　残された　僅かな人類
　長い長い時が過ぎ去れば　外の世界に
　いつの日か帰ることができるかもしれない
　ただそれだけに望みをかけて
　僕らは　冷たく凍える眠りに就いた
　未来への繭の中で　瞳閉じる前に
　君と　ささやかな約...

待ち合わせ　先に到着
初めての　ふたりきりの休日
ふわふわと　浮きたつ気持ち
君を待つ時間　さえも　うれしい
通り過ぎる人たちのなか
一瞬　だけ　見えた影
いつのまにか　走り出してた
こころ　はずむ
大好きな君に
いますぐ　届きたい...

雪　融け落ちて　水
遠く　流れて
枝　さざめかせ　風
遠くへと　流れゆく
木漏れ日の花びらを
浮かべては　きらめかせ
朝の森を　しずしずと
たゆたいながら
ひそやかに　ささやかに
しとやかに　つつましやかに...

ひかりが落ちて
今日が終わってく
もうすぐ、
今日までの世界に
さよならしなくちゃね
明日がやってきたら
あいさつをしなくちゃ　ね
明日はどんな
いちにちなのかなぁ
いつもの天気予報は...

青く広がる空　降りそそぐ日差し
色とりどりに咲く花　そして
幸せそうな　あなたとわたしが
写真では　今も笑っているけれど
ひととせが過ぎ去って　同じ花が咲いても
いつからか　すれ違うばかりだった
ふたりは　もとに戻れないよね
言葉が足りなくて　伝わらなくても
会えないことが増えても　きっと
あなたを...

うたをうたおううたおううたを
ねえ、マスター？
あなたのつくる　歌が好きだよ
音と言葉を　たいせつに
想いをこめて　織り上げてゆく
うたおううたをうたをうたおう
ねえ、マスター？
あなたのくれる　歌が大好き
大事にだいじに　うたうから
あたらしい歌　どうか聞かせて...

君の笑顔にただ　この胸が痛むの
やさしい雨が降りしきる
六月の　白いしあわせに
微笑む君へ　「おめでとう」を
言いたいけど　言いたくない
言えそうにない
この想いも　こんな気持ちも
どうか　どうか　雨に消えて
今は涙で見えない　遠い未来に
君が愛した　すべてを...

暗く沈む夜が来ても
忘れられない　やさしい記憶
色づいてゆく悼みの花は
涙の雨に　きらめくばかり
この　わたしの小さな歌よ
あなたに届きますように
あなたの眠る星をさがしながら
きっと歌い続ける　想い果てるまで
淡く明ける朝が来ても
思い出せない　やさしい未来...

街を歩くわたしの目に飛びこむのは
ガラスの向こうに並ぶ　いとしいケーキ
あのころのわたしに戻れる日までは
ティラミス　ミルフィーユ　フルーツタルト
さようなら
こんなときにかぎって　今だけ限定
半額クーポン出してるお店が憎い
こんなにも苦しい気持ちは　はじめて
きらめくカスタード　クレームブリュレ　...

　( electronic virus ... )
　( electronic fish ... )
冷ややかなモノクロの水底を
泳いでゆくの　SAKANA electron
純白と漆黒のモザイクにちりばめられた
無数のシリアス・エラー
　わたしが呼び覚ます終焉の波に
　呑まれるあなたへと祈りを捧げ...

きらめく風が走り抜けて
小さなみどりが顔を出す　ほら
いつもの　通り慣れた道を
新しい　気持ちで歩く
深く息を吸いこめば
胸の奥　ひかりがくすぐる
無邪気な絵を描くように
世界を色づかせる季節が
凍てつく雪の　こころ解かして
いま　目覚めるよ...

愛している　あなたの骨を
愛している　あなたの灰を
愛している　あなたの名前を
愛している　この手に残ったすべてを
悲しい　なんて気持ち
さえも　通りすぎた場所で
寂しい　なんて気持ち
さえも　通りすぎた場所で
わたしは　ただ
あなたを　……...

昇れ　どこまでも　祈りよ
光に燃え尽きた夜空へ
廻れ　いつまでも　悼みよ
生命の消え去った大地で
青くさざめく水の歌も　今は遠く
高く揺らめく風に　灼かれてゆく
昇れ　どこまでも　祈りよ
光に融け落ちた夜空へ
廻れ　いつまでも　悼みよ
生命の涸れ果てた大地で...

空高く　手を伸ばせば　届くかな
悲しみの向こうに眠る　未来にまで
壊れかけた世界に　降りそそぐ朝の光
楽しげに笑う風が　初夏の緑　奏でる
丘の上の廃墟に　きみと僕　ふたりきり
転がる瓦礫に　座りこんで　街を見てた
迎えに来てくれる人なんて　いないけど
きみがいてくれるから　僕もまだ明日をうたえるよ
...