タグ「曲募集」のついた投稿作品一覧（12）

見下ろした世界
小さな誰かでさえ
泣いていた
気付かない
もう居ない
全て過去になる
真っ赤に泣いた手首を抱きしめて
ここからわたしは飛べるはず
透明な羽はこの空を舞って
たった一輪、花を咲かせる...

砂利踏む足
刺さる感触
「嗚呼耳障り」と叫ぶ声
道徳冒涜
言葉を選ぶ子供遊び
くしゃり手を折る
空を鷲掴む
剥がれ落ちてサヨウナラ
崩れ落ちて本望
削ぎ散る指...

警鐘みたい
鳴り響く
霞んで行くのは空
離れていくのは貴方
それはまるで童話のよう
この手を取るのは
きっときっと白い小鳥の王子様
迷子になる前に連れ出して
忘れてしまう前に焼き付けて
名前も知らない...

体中に咲いた蝶
飼い慣らされた夜に溺れて
呼吸も知らないまま明け渡す
あなたの腕の中で全て終わらせて
この白い波に飲まれる前に
なにも判らない
なにも理解れない
凍てつく前にわたしを突き放してね
もう眠ってしまいたいの
束縛に揺れる蝶...

渦の中心
排水溝
子猫が鳴いた
右に廻って
冒涜
入水仕様
不完全な僕
嗤う哂う
忘れ去られて
嗤う哂う...

深夜
独唱
響く笑い声
有意義
不可欠
現実味など
捻って溺れて滴り落ちて
跳ねて崩れて跡形も無く
廻れ廻れ音の無い世界
廻れ廻れ歪み無い世界...

夕闇に融ける意図には
君に似た面影を背負う
千切れた手首に残る温度
それはまるで失われた世界
陽が灯るならどうか自ら
断罪の儀式を
鳥の啼く頃
君が泣く頃
望んだ未来をどうぞ召し上がれ
鳥が鳴く頃...

夕闇ノ怠惰
呑ミ込ム音
矛盾二塗レ
幾ツモ落下
去ル者等ヲ
辿ルハ禁忌
鳥ノ啼ク頃
白黒二成ル
映ル影ニハ
アノ面影ガ...

魘された瞳の奥に揺らぐ
午前二時
嗄れた声も歌い方も
置き去りにした
熱が欲しかった
失われた世界の淵
蒼い片鱗はわたしを蝕む
消えてしまう
籠の中のジオラマ
飛び回る千切れた蝶になりたい...

綺麗な揺籠揺れ
嗚咽をそっと嗄らす
鈍く問う『　』仔の瞳
わたしをそんな眼で見ないで
どうしてなの
どうしてなの
誰よりも愛してた
奪われゆく腕が壊れ
貴方より青く染まる
綺麗な木漏れ日揺れ...

一緒　歩く　君の隣を
指が触れて、笑う
通り過ぎた　足跡辿る
君と繋ぐ、右手
想い融けて混ざり合うこと
ずっと続く、きっと
「夢を見たら永遠になる」
ひとつ告げる言葉
「ユビキリをして」
ひたすらにただ、恋に恋する...

朝が嫌いと云って
我儘に想い描く
夜に愛される為の孤独の色を
境界線の赤い記憶
此処から先はあたしとあたしの禁猟区
些細な嘘も吐けば赤色
手首に映る残像の色
溜息に消えた空白の意図
君の手首にもあげる
冷たい瞳に埋もれて...