音装多重協奏士 ユキカゼ アキヅキの投稿作品一覧

【１A】
雨露が滴り濡れていて
その姿は物悲しげで
銀の針が胸を刺してく
その痛みは誰の痛み？
もう一人の知らない私
手を伸ばせば届く筈なのに
遠くて捕まえられない
嘲笑う光と影
【１B】...

嗚呼…二人だけの舞台
千の夜半を迎え
萌える血潮が身体を巡る
煙る麝香に酔いしれて
甘い吐息と透き通るような肌から
ほとばしる汗は媚薬
気紛れな風見鶏に
誘われ着いた小さな街
緋翠の髪の異邦人
狼狽え慄く世人...

愛と罪に溺れた　偽りの世界で
漆黒を照らし出し　真実の愛を知る
甘い甘い楽園を　私の手で創りましょう
貴方様の言う通り　荊の道を行く
愛しい貴方様の為なら　全てを捨てて
痛みも苦しみも　感じないこの体躯
深い深い愛に溺れ　この身を捧げます
全てを投げ捨て　欲望のままに禁忌の蜜を吸う
人々を虜にする惑...

二人の哀憐物語…
「幸せは何処からやってくるの？」
と問い掛ける
答えが分からない
そしてまた寒い夜が来る
「この先を歩いたら何処に行けるの？」
と問い掛ける
きっと誰も知らない所へ
行けると信じていたのに
この世の闇を孕んだ　可憐で小さな蕾...

お願いだから　私だけを見て
現から消えてしまう前に…
～私を見つけて～
迷い込んだ 君の影を追う
固く閉ざされた 運命の扉は開く
忘れていた 秘密の記憶が
時と共に今 動きだそうとしてた
君の瞳に映っている
私は希望？
それとも絶望？...

貴方への手紙を認めてます
なんて伝えようか迷っていたけど
素直に伝えられなかった気持ちも
今なら言えます　愛している、と・・・
後悔しています
この手を離した事を
今でも貴方の影追って
あゝ、五里霧中
貴方への手紙を認めてます
蝉が鳴き止まぬ去年の八月...

忘らるる　身をば思はず　誓ひてし
人の命の　惜しくもあるかな
※右近（参拾八番）　『拾遺集』恋四・八百七拾より
誰かが描いた想いも　産まれ落ちた鼓動(おと)も
いつかは埋もれてしまうけど　少しだけで良いから　思い出して
苛立ちを抱く事も(憂いも)　苦悩した日々もあったけれど
いつか報われると信じて　...

時代の波に流され
僕はここに立っている
夢見も許されない
無限に広がる時の中に
僕はいるのさ
風が僕を(嗚呼)
運んで行く(何処へ？)
きっとここが進むべき道だと
果てしなく(lala…)
長く続く(何処までも)...

この世の往く末を 見届けず散った
さあ、目を開いて
(開いて)
新しい物語が始まるから
(始まる)
苦しくて、悲しくても
(泣かないで)
君が見た真実だから
最期まで目を逸らさないで
あの摩天楼の頂きには...