しらこばと

何かに誘われたように　歩いた並木
色づく葉を揺らす風は　冷たいけれど
赤や黄色に　どれもが秋に染まる
眩しい夏は遠く　今年も季節が巡る
忙しい日々のすきまでちょっと一休み
たまには寄道も無駄足も気にせずに
古びたベンチ　腰かけ空見上げたら
深まる季節感じるよ　列に並んだ　メタセコイア
いつかの色あせ...

寒いね　君はつぶやく　ゆっくりとした足取り　背を丸めて
冷たい空気に混ざる　吐く息白くふわりと　渦巻き消えていく
小石蹴とばした　二人　歩く並木道
寒いね　僕は笑う　君のつぶやき　ごめんねって言ってる
北風　不意に吹いた　子供みたいに　落葉が足元をくぐる
ささいなことだね　なぜ喧嘩になったのかな
歩...

夏を追いかけて　走る田舎道　空高く広がる　入道雲
蝉の鳴き声と　君のはしゃぐ声　爽やかな風に　運ばれていく
宿題なんて放り出した日々　瞳閉じた瞼の裏には
遠い日の記憶が浮かぶ
手を伸ばしても遠ざかる　夢の続き
揺れるひまわり　お揃いの麦わら帽子
忘れかけていたものを映す　夏空が僕の心を焦がす
歳をと...

夜の環状線　空の隙間を埋めていく　
赤　青　黄色　眩しいネオンがゆらめく
途切れることのない車と道路標識
行き先が多すぎて道に迷ってしまうよ
ああ、聴こえているかい？夜の僕たち
心の奥　情熱の音は今でも
ああ、耳を澄ますよ　夜の僕たち　
都心からの渋滞の列　テールライトが浮かんでは消えた
ラジオから...