タグ「ＭＡＹＵ」のついた投稿作品一覧（16）

風に揺られ花びらが舞う
風が夏の気配を運ぶ
ふと貴方が居る気がして振り向いた
風が吹いて貴方が側で笑った気がした
熟れた夏を両手で抱いて
貴方の気配を辿る　けど
面影だけが今も咲いている
風に揺られ夏の追想
貴方はここには居ない
風に吹かれ花びらは舞う...

透き通る薄羽の翅で　希代の舞台を舞い踊る
この宵に披露するのは　夜に呑まれた少女の物語
さあ今　舞台の幕が開ける
縛りつけて私のこと　溺れるくらい愛して
ただ消え行く定めならば　満たされたまま散りたい
透き通る薄羽の翅で　舞台を優雅に舞い踊る
儚げなその姿は　今にも消えてしまいそうで
誘蛾灯に誘われ...

時の流れに飲まれようとも
君のこと今も思ってるよこのまま
君のことを初めて《聴いた》（見た）
あの時のことを覚えてるよ
時が流れ過ぎ去ろうとも
枯れることはなく色付いてる
このまま酔い続けていても
報われないって分かっているけど
言葉では表せない君への思いが
とめどなくまだ溢れてきて...

繭を破り　私は羽ばたく
けれど時は　既に遅かったのか
《翅》（ファラエナ）は舞う
たとえそれが《悲劇的な終幕》（地に落ち行く運命）と知りながら
それでも尚　羽ばたき続けることに　意味があると　ただ　信じて
あの日夢見た眩い幻想に
触れた気がした　けれど霧散して
真新しい翅は　飾り物でしかなく
羽ばた...

いつしか取り残されたまま　僕だけ咲い（さき）続けていた
今更あの頃に思い馳せて　ひとり孤独に身を委ねる
炎天下の中で　僕ら長袖パーカーを着て
いきがっていた　あの夏には戻れない
取り残されたのか　いいや本当は分かっている
僕が　変われなかっただけ
いつしかあの頃に囚われた　ままで、咲い（さき）続けて...

ねぇ愛して　愛して　愛して　愛して
私のこと忘れてしまったの？
ねぇなんで　なんで　なんで　なんで
私のこと誰も構ってくれないの？
私まだ歌える
時は移ろいで
気が付けば私は
見放されていった
時は移ろいで
流行り廃れて...

糸が私の身を　包む
私は繭に閉じ籠る　から
悦び哀しみ全て
貴方には届かない　まだ
私を哀れまないで
そんな瞳で見ないで
私は《貴方の人形》でいるから
愛してくれ　愛してくれ
私にもっと　依存して
見放さないで　置いてかないで...

夏枯れの空に浮かぶ
朱い蜻（せい）を　眺めていた
あの日も同じ様に
君と　眺めていたっけ
あの夏にはもう戻れない
そんなことわかっているけど
あの日の君の　儚い笑顔を
忘れられなくて
嗚呼　待って　（待って待って）
僕のこと　（見捨てないで）...