湯野

僕たち二人は“願いを叶える本”を探して、一冊一冊手に取っていく。
何の手がかりもないのに、この膨大な本の海からたった一冊、なんて本当に見つかるのだろうか。
そんな不安を抱えながら僕はまた一冊の本を手に取った。
※選択分岐点①
　・【分厚い伝記】→少女の告白（いじめられている事について）
　・【大きな...

ああ、神よ。この世はなんて不平等なのだろう。
同じクラスに岡野というやつがいる。
彼の家は金持ち、頭は良いし運動神経は抜群でサッカー部のエース。もちろん女子にもモテてクラスのマドンナ葛西さんとも仲がいい。
俺はと言えば平々凡々何の取り柄もなく、全てにおいて平均的。サッカー部所属といえ目立つわけでもな...

別に特別なことなんて
だって皆通る道だし
たった少しの時の間
僕等、少し歩んだだけの
別に大きな事件なんて
だって何も起きなかったし
きっと会いたけりゃいつだって
僕等、また集まるだろうし
それでも今日はなぜか
色んな事を思い出す...

０-ゼロ-・出発地点
週末にて　走者
彷徨うネオン
エゴ　押し殺して　　
時を止めて　どうか
無声映画の弁士
アレとコレと何かと君を
掛け合わせたら
できあがる？
嫌、アレもコレも心をもっと...

月が綺麗な夜だった。
仲間の群れから離れて、屋根の上でのんびり夜空を眺めていた。
ここは僕の特等席。月が一番大きく、綺麗に見えるんだ。
かたん。
背後から小さな音がして、すぐ側の一つの家の窓に近づいて行く。
少し開いた窓から風が入り、カーテンが揺れている。
窓際にちょこんと座っていたその子と、目が合...

溜息の慢性的氾濫
ニトロゲン＋(プラス)パラノイア？
理想的人生を生きてくには
憧憬も情景も軽くしなきゃ
進む道を示す地図と
望む場所を記した紙
その二つは交わらずに
一歩足を踏み出す度
帰り道失くして
ふわり、頬に触れる冷たさは...

ふと目が覚めたの
まだ暗い部屋
かた　かた
何かが動いている
そっと覗いてみた
まだ暗い部屋
たった　たった
何かが駆けて行った　
ah　（これは）
昨日の夢の話...

＜Ｓ１＞
重なる二人の手を
高鳴るこの想いを
大好きな君の笑顔を
＜Ａ１＞
大通りショーウィンドーから
カラフルに彩られて
キラキラした光揺れる午後　　
大荷物抱えたパパと
贈りもの計画ママ...

Ａ午前１時　眠れぬ僕
　暗い部屋に　光るディスプレイ
　当然眠い　眠れぬ僕
　眠い眠い　それより腹が減った
　午前２時　眠れぬ僕
　暗い部屋で　探す非常食
　当然見にくい　手探る僕
　辛い辛い　何より腹が減った
Ｂそんな危機を救うべく
　頼りになるあいつが顔を出した...

Ｓ嘘じゃないよ
　もう忘れたよ
　ただ少したまに
　夢に見るだけ
Ａ嘘つきな貴方が好きでした
　どうしようもなく好きでした
　空っぽな言葉だと知っていて
　そんなものでも欲しかった
Ｂ貴方が怒った時の顔
　私に笑った時の顔...