ああ、どうか、愛を、愛を。
五分でいいから、
愛してほしいの。
こんな命でいいのなら、
あなたに全部あげたいよ。
輝かしいはずの未来すら、
わたしは持て余してしまう。
道路に横たわる子猫が、
赤く息を止めていたんだ。
かわいそうだ。生きたかったよね。
そう思う自分が大嫌い。
次にあなたに会うときは、
並行宇宙の夢の中。
幸せな、幸せな夢の中で、
あなたと出会えたら。
ああ、どうか、愛を、愛を。
身勝手なわたしを、
愛してほしいの。
ああ、どうか、愛を、愛を。
こんなにも醜くて、
放り出してしまいたくなるけど。
誰の手にも触れたことのない、
汚れた両手を隠してる。
生きることを諦め生きてきて、
人の暖かさがわからない。
愛情も友情も優しさも、
結局のところわからずじまい。
なんて寂しい人生なんだ、と
いつも思ってしまう。
肝心なことは誰も教えてはくれなくて、
気がついたらいつも手遅れで、
どうしようもないな。
どうしようもないね……
ああ、どうか、愛を、愛を。
五分でいいから、
愛して欲しいの。
ああ、どうか、愛を、愛を。
私の分まで、
生きて欲しいの。
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