君が生まれたときから知っている。
君のことなら、誰よりも理解しているつもりだよ。
目が合うだけで、慌てて駆けて行く君。
隠れて、そっと顔をのぞかせる君。
「触らせてなんか上げないんだから!」
そんな声が聞こえてくるよ
だから、見つめるだけが愛情表現
かくれんぼみたいな君に
笑いかけるだけが、精一杯の愛情表現だったね
そうさ
解っていたさ
君が隠れながら、笑っていないと気付いていたさ
笑えないんだと、わかっていても
見つめて、笑いかけ続けた
見つめることしか出来なかった
追いかければ、きっと君は逃げる
驚いて逃げ出す
君のことなら、誰よりも理解しているつもりだよ。
だから
君が倒れて、かくれんぼすらできなくなって
初めて抱きしめたんだ
小さくなった身体。
冷たくなっていく君
どうしたらいい?
どうしてほしかった?
君のことなら、誰よりも知っているはずなのに
答えを言わないまま、諦めた目で見上げる君に
見つめるだけの愛情表現
笑いかけたかったよ
笑っていたかったのさ
かくれんぼで終わる君との関係
見つめるだけの愛情表現
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