◇◆海の似合う街◆◇
海の似合う街につづくバス停のベンチで君が眠っている
いつも通り寝坊した がらがらのバスを待って
君と待って バスは止まって
つかの間の浅い眠りで君はどんな夢を見たの
幸せそうな寝顔 僕の右肩の上
ただ僕は何もできず 窓から空を眺めていた
君がいないのなら 夏が来ないのなら この街の海もきっと枯れてしまうね
空が青いことを 雲が白いことを 胸が苦しいわけを 君が教えてくれた

いつの間にか僕もまた眠っていたんだ 降りる駅を通り過ぎたバスがまだ鳴いている
君の肩をたたいて起こしてみたって 君はまた寝ぼけた顔で笑った
急いでバスを降りたら 走り出したんだ 逆方向へと 
それでも時間はきっと戻ってくれない
海の似合う街を背に ただ間違う僕の背に 君を感じていた
時間が止まったなら 昨日にまた会えたら それが君のこと傷つけてしまったとしても
愛も 恋も きっと 君のいない世界にないことさ

まるで君みたいだねと 夏草を影でなぞる
夢を見ていた僕たちの世界が終わってしまわぬように
夢を見ていた 僕の世界で
何も言えず笑いあったんだ ねえ それでも許して

君がいないのなら 夏が来ないのなら この街の海もきっと枯れてしまうね
空が青いわけを 雲が白いことを 胸が苦しいわけを君が僕にくれた

夏が来ないのなら 朝が来ないのなら 昨日が来ないのなら そうやって僕は
君がいないことを 確かめながらそっと 服を着替えたりして
また涙を流したりして
この部屋には君はいない あの街には君はいない あの街には海はない
初めから そうさ

(いつも僕は下ばかり向いていた
だけどね今は空を見上げていた
君が街に色をつけていくから この街には海が似合うんだ

全て投げ捨ててしまえたなら 君のことも忘れられたかな
君に重ねたあの日の面影 どうしてもまだ消せないままで


君がくれた世界の彩り だけどどこか寂しく縁取り
君がかけた甘い夏の魔法 さよならをしたあとの横顔

夏蝉 夕立 枯らした朝顔 暑いねって君が微笑む顔も
いつかきっと思い出になるよ 気づかないうちにそっと

君がいない部屋で息をして 君がいたような気がしていたんだ
だけど海がよく似合うと思うのさ)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

海の似合う街 歌詞

閲覧数:241

投稿日:2018/05/16 11:38:39

文字数:940文字

カテゴリ:歌詞

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