公園のベンチ 二人の世界
たまらず顔を近づけた
視線に困ってしまうから
見上げた星は ずいぶん眩しかった
どうして どうして
たまらなく 声が優しくて
どうして どうして
そんな顔で笑うの
私なら 君の照れ隠しの癖だって
よく口ずさむ歌だって
全部知ってるはずなのに
私なら 君の冷蔵庫の中だって
素でとぼけてる声だって
全部知ってるはずなのに
路地裏の灯り 寄る影法師
たまらず顔を背けた
呆れ顔の君がそこにいる
見下ろす月に ずいぶん冷やかされた
どうして どうして
たまらなく 柔らかい髪が
どうして いつまで
誤魔化したままいるの
私なら 君の愛想笑う顔だって
つい盛ってる話だって
全部知ってるはずなのに
私なら 君の寝室の香りだって
その寝ぼけてる声だって
全部知ってるはずなのに
散る金木犀 まだ甘い香り
君は私を選ばない
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