りゆにおん
1
どこまでも 空は高く 綿雲を抱いて
校庭に 千の旗は 華やかに踊る
ペールグレイの 校舎の壁に
軽やかな ピストルの 響いて
駆け出した 体操服 白き一団を
追い越した 長い髪の 女神の横顔
大歓声の なかの静寂
君だけを 見つめてた あの午後
りゆにおん 時は過ぎ
ふたたび 君と逢う
あの日に 残した
想いは 消えないまま
2
暮れてゆく 空は紅く チャイムは聞こえて
校庭に 千の旗は 音もなく眠る
明かりの灯る 昇降口に
軽やかな 靴音の 響いて
「また明日」 不意に君の 言葉は聞こえて
鳴り出した 胸の鼓動 何も言えなくて
いたずらみたい きらきら光る
その瞳 見つめてた 夕暮れ
りゆにおん 時は過ぎ
ふたたび 君と逢う
あの日に 落とした
痛みも 消えないまま
◇
りゆにおん 時は過ぎ
変わらぬ 君がいる
あの日に 残した
想いを 今 伝えて
かすかに 頷いた
いたずらな 瞳は
思いもよらない
優しい色に変わる
あの日に 残した
想いは 時を越えて
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