茶番カプリシオ

<人形館長>
今日は月が綺麗ね。
私は台の上に立つ。
なるべく威厳のある声で開廷を告げる。
「今から、裁判を始める。内容は、憤怒の器のこと。」
「『さあ、開廷の時間だ』」
かつて父と呼んだガレリアンの放つ言葉が、頭の中で響く。
裁判の準備?しないよ?
…怠惰の悪魔の性格上、メンドくさいことは嫌いだから。
父さんに笑われちゃうな。ま、いっか。
「神の命により探し求める、器も残るはあと一つだけ。
その在りかをもしも知るのならば、それを証言なさい。『時の魔導師』よ。」
アドリブにしては、良くできた台詞だ。
『時の魔導師』Maは、今更ですか。と言うように息をつき、証言台に立った。


<時の魔導師>
何故、今になって7つ目の器の話をするのか?
…まあ、いいわ。適当に、でも言葉はしっかりと選ばないとね。
知っているなんて答えたら、そのあと色々聞かれることになるもの。
ガラクタたちを見回し、こう告げた。
「時を超え姿を変え主を変えそれは既に舞台に登場している。」
…ここまでは本当。皆の目の色が変わる。
「されど今の在りかは我も知らず。」
上手く逃げたつもりだったが、『墓場の主』が文句ありげに見てきた。
「おそらくはあの娘の手の中に。」
…ごめんなさい。
冥界の主にバトンパス。
サーバンツが飛び出してくる。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

短編小説『茶番カプリシオ』1

いろいろとぐだぐだですみません。

閲覧数:953

投稿日:2012/09/01 23:54:56

文字数:564文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました