赤いカーテンが半分ほど開いた部屋に2人の軍服を着た男女が険しい面持ちで話していた。
「・・・奴は?」
「また国外逃亡かと」
軍服をきた金髪の男性は、ちっ。と舌打ちをした。
「全くだ、これじゃいつまで経っても捕まえられない・・・」
「今や全国的に広がりつつある巨大組織。潰すのにどれだけの歳月がかかることか」
同じ軍服をきた女性は不安そうにしかし、どこか冷静な雰囲気で解決策を考える。
「・・・しょうがないな。ちょっと将官たちに集合をかけてくれないか?」
何かを決断したかのように男はそう言うと窓のそばにたち外を眺めた。
「分かりました」
女は軽く頭を下げ、部屋を出て行った。
「──長い戦いになりそうだな」
しばらくして、部屋のドアを軽くたたく音が聞こえた。
「誰だ?」
「上級大将の瑠華です。全将官を集めてまいりました」
ゾロゾロと部屋の中へと入る将官たち。
横一列に並び敬礼をする。
「・・・どうしたのですか?大元帥」
髪が青い男が尋ねる。
「あぁ、実は最近活動が活発になってきている巨大犯罪組織のことだ」
大元帥はふと、目線を感じたのかドアの近くの壁あたりに目を向けてみると中学生ぐらいの少女が壁に寄りかかっていた。そして大元帥の方を向いて喋りだした。
「最近裏で人殺しや人身売買などが盛んになっておりそのバックについている組織・・・崎森鈴率いる巨大犯罪組織で、組織の名前は無名」
「誰だお前?部外者は外にでろ」
大元帥は少々睨むかのようにして少女を見つめる。
「情報屋ですよ。おっと、まさか子供だって思って信用してないのですか?」
「信用するわけないだろう」
「ちぇっ。せっかく、崎森鈴の居場所を教えてあげようかと思ったのにな」
少女がつまらなさそうな顔をして部屋を出ようとしたとき大元帥に腕を掴まれた。
「どこだ?」
「・・・信用してないんじゃないんですか?」
「完全には信用してない、ただでさえお前は子供だ。そうとなれば普通大人は信用しないのが当たり前だろう。しかしだ、我々特殊部隊は全国にいる。君が言う場所に向かうなど容易きことだ・・・とりあえず言ってみろ」
「サグリアス」
・・・サグリアス。そこは、暗闇の街と言われている危険な地域。
サグリアスをひとりで歩こうものならすぐさまつかまり人身売買の商品にされてしまうような場所。
「わかった。今すぐ兵士を向かわせよう」
そう言うと、すぐさま電話を掛けた。
「私だ・・・大元帥だ。とある情報屋からガセか本当かわからんがサグリアスに巨大犯罪組織のリーダーの崎森鈴がいるとのことだ。今すぐそちらの兵士を向かわせてくれ」
電話を切ったあと少女を上級大将に渡した。
「どうしたのですか?」
「・・・この子の言っていることが本当だった場合、我が部隊に招待する」
「え・・・。しかし、ここは普通の部隊とは違う特殊部隊ですよ?彼女に特殊能力があるとは・・・」
「とりあえずだとりあえず。我が部隊の専属の情報屋として雇うだけだ」
上級大将は納得した顔をして「分かりました」とだけ言った。
「そうだ、この少女はどうすれば良いですか?」
「この情報が本当か嘘か分かるまで面倒を見ていてくれないか」
すると、上級大将は意地悪な笑みを浮かべて言った。
「私は子供の面倒を見る保母さんではありませんよ?」
「とりあえずだ。とりあえず」
それだけ言うと、早速本題に入った。
「さて、余談が少々過ぎたな・・・すまない。今日呼んだ理由についてだが例の巨大犯罪組織が最近、悪事を働かせているとのことだ。そのおかげで死者がここ数年でかなり増えている」
「ということは、今回呼んだ理由はその巨大犯罪組織の対処・・・ですか?」
「そういうことだ。で、あまりにも死者が出すぎているということで午前2時頃・・・つまり丑三つの時だ。犯罪組織たちも2時ぐらいなら寝ている頃だろうからな。その時間帯までに奴らの基地を暴き出し、その時間帯には向こうに乗り込んでリーダーを倒す」
「作戦名は、丑三つ作戦ですね?」
少女が話に割り込んできた。
「そうだ、丑三つ作戦だ」
からくり卍ばーすと 第一話
小説を書くのを断念しまくっているにゅくにゅくです。
今回は、ちょっちからくり卍ばーすとが面白そうだったので小説にしてみました。打ち切りにならないように頑張りますww
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ミ「用事?ってなんだろ。起こしてく...記憶の歌姫のページ(16歳×16th当日)
漆黒の王子
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