最期絶頂

≪ミクパート・A≫
幼いころから私、好きなものを最後に食べるタチで
いつも兄に横取りされて泣いていた
いま私が「おあずけ」をしているのは最期のスイーツ
一生に一度しか食べられない快楽の味
ベストな食べごろを窺っているのです

変質的な欲求は私を狂わせて
死に想いを馳せる表情は恍惚

どんなものなのかしら闇への誘いは
蠢く黒に呑みこまれてしまう
いつかくるそのときをひたすらに待つの
誰にも邪魔させない私の手で
死を迎えるまで

≪KAITOパート・B≫
幼いころから僕は、妹の好物を横取りして
いつも泣いていた顔が好きだった
彼女がいま大切にしているものは死という狂気
だけど僕はそれさえ奪ってしまいたい
彼女のすべてがほしかったのです

変質的な妹への想いは僕を蝕んでく
銀のナイフをつかんだその表情は恍惚

さあ、僕の手で迎える最期はどうだい
悔しくて歪む顔を僕に見せてくれ
ナイフを振りかざすとき彼女は笑った
その一瞬に止まる僕目に映るのは赤
僕は死んでいた

≪ミクパート≫
兄が止まった一瞬にナイフを奪って刺した
もう横取りなんてさせないわ

横たわる兄に嫉妬してわかった
今がベストのときなのだと
兄の血にまみれる右手のナイフを
自分に突き立てた

訪れた最高の快楽渦巻く闇に呑まれてく
なんて甘美な堕ちていく意識
やっと巡り合えた感覚に身を震わせて悦び
無意識に涙溢れるほどの絶頂
死んだ兄の顔も微笑んで見えた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

最期絶頂

KAITOとミクが歌ってるイメージで書いてみました。
≪≫の中のABに意味はありません。
ただ1番と2番って書きたかった…昔の私…

閲覧数:80

投稿日:2011/06/20 01:24:17

文字数:620文字

カテゴリ:歌詞

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