涸れた都会の片隅にも 死は転がっている
液晶画面と黄ばんだ 新聞の活字の向こう
見えないだけで絶え間なく 生と死の交錯は続く
そこら辺のウィルスで 簡単に人は死ぬ
ふらつく 足で自分を運ぶ
凶暴な獣に追われる そんな白昼夢(ゆめ)を見た
血に飢えた狼の群れに 狙われて逃げるような夢だ
命は刻 与えられ限られた刻 刻を止めないために僕はそれを撃ち殺す
生きるということは そんな果てしのない旅に似ている
異端なものを遠ざける 評論家が箱の中で笑う
余計なこと削ぎ落とせば 同じ命しか見えない
誰もが今日に追われ 明日へと逃げる旅人
襲い来る獣に倒され 足を止めたら終わりだ
明日を迎えるために 僕は今日を撃ち殺す
そうして眠りに着く 何も知らされずに
思えば僕達は何時(いつ)だって 何かと闘っている
石とか病原体とか もの分かり悪い言葉とか
同時に何かを負かしてる 殺して食って踏みつける
そんな脆さと野蛮さ 見てないふりをして
止まるまで 繰り返すだけだ
獣が服を着てる そんな白昼夢(ゆめ)を見た
街を流れていく人々が 地獄からの使い魔に見えた
正義と悪 金と地位とまともさ 命と乖離した価値で人は勝ち負けを問う
誰が勝ちだ? 最後まで生きてる方が勝ちだろう
誰もが今日に追われ 明日を目指す旅人
今日に勝つか食われるか 日ごと試されている
明日を迎えるために 僕は今日を撃ち殺す
何の虚飾もない むき出しの生を勝ち取る
誰もが今日に追われ 今日を殺す旅人
無数の何かを奪って それでも明日を生きる
明日を迎えるために 僕は今日も撃ち殺す
そうして眠りに着く 明日も生きるため
逃げ出せ 目指せ ただひたむきに明日へ
生き残れ 掴み取れ ただ真剣に 息をして
Wanderers
タイトルは忘れましたが、「追いかけるオオカミを殺しながらそりで行く旅人のように、こうして余計なものを撃ち殺しながら明日へ向かうのだ」というような文のある詩を元に書いたものです。なんか分かりにくくてすみません。
加えてテレビでちょうどLGBTの特集やってて、それになんか偉そうな人が色々と文句付けてるのを見て、それに対するぼんやりとした苛立ちというか、憎しみを込めて書いたので、ちょっと「今日を乗り越えて明日へ行く」という当初のコンセプトからはズレた部分があると思います。(反省)
どんな地位や名誉や背景があろうが人間は人間、死なないように結構必死こいて、時にはみっともなく毎日生きてるのには変わりない。
そういう余計なことを削ぎ落として、もう一度みんな生きるということについて真剣にならないか。そういう詩です。
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