悪魔の居る教会 第1節
「悪魔と人形の出会い」
私は、悪魔。
人間と悪魔のハーフ。
ハーフでも、悪魔の血が流れてる事には変わりは無い。
でも、私はシスター。
シスターと悪魔は、決して、交じり合う事の無い存在。
でも、混ざり合ってしまった。
そして、私が居る。
この教会には、今は私しか居ない。
来るはずも無い。
こんな、悪魔の居る教会なんかに、
それを知っていてなお、私は此処に居る。
古ぼけた教会の中には、一人の、少女が一人。
ぽつんと、立っている。
それは、私、悪魔と人間のハーフの、私、シスター・ユキノ。
ある日をきっかけに、私の世界は広がった。
―彼女との出会いが、私の人生を明るく照らしてくれた―
「今日も、誰も来ないなあ」
あおりゃ、そうだもんね、悪魔の居る教会なんて、誰かが来るはずも無い。
「外にでも、行こうかな」
外も、誰も居ない。
悪魔の居る教会の近くに人なんて居る筈も無い。
「自然は、沢山あるのに、寂しい場所」
静か過ぎて、自分が何処に居るかも分からなくなる。
「あっ、もう、こんな時間、戻らなきゃ」
その時
「ひゃう!」
と、後ろで声がして、振り返ってみると、
其処には、継ぎ接ぎの人形、だけど、動いている?
「貴方は?」
「ふぇ?私はクミ・ライ、ドール・クミ・ライ」
「ドール・クミ・ライね、何で貴方此処に居るの?」
「あ、私は、ね、散歩してたら、花がいっぱいあるのに、人が誰も居ないような所を探してたら、此処まで来ちゃって、そしたら、迷子になっちゃったの」
「そう、此処は危ないから、あそこから、街に戻れると思うわ」
「危ない?何で?」
「此処には、悪魔が住んでいるの」
「だから?悪魔にも、良い悪魔って、居ないの?人にも、悪い人といい人が居るように」
「いないのよ、悪魔は、悪者なの、皆」
「じゃあ、お姉さんは?」
彼女の言葉に、私は、
「私もよ、私も、悪者なの」
こう言うしか、無い。
悪魔と馴れ合えるものなんて、居ないから、
彼女も、此処から引き離さないと。
「うそつき」
「!?」
「お姉さん、うそつき」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「お姉さんは、一人を望んでないし、悪い悪魔でもないよ」
「そんな事っ・・・・・!」
「じゃあ、何で、お姉さんは泣いてるの?」
その時に、気付いた。
涙が、溢れている事に。
「あれ?何でだろうね。私にも、分からない」
「素直に涙を流せる人は、心の底から悪い人じゃないって、ラルさんが、言ってたんだ」
「そうなんだ、私は、ひとりで居る事を、望んでいないんだね」
「そうだよ、ねえ、私、お姉さんの所に、ちょくちょく来ていいかな?」
「うん、いいよ。あと、私の事はユキノって、呼んで」
「うん、ユキノ、私の事もクミ・ライって呼んで」
「クミ・ライ、また明日」
「うん!ユキノ、また明日!会おうね!」
クミ・ライは、私にとって、最高の友達。
第1節
「悪魔と人形の出会い」
悪魔の居る教会第1節「悪魔と人形の出会い」
ユキノとクミ・ライが主役の話!
色々まだ連載やってるけど気にしない!それにしても、これ、終わりあるかな?
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