泣いても意味が無い
悲しい瞳は見たくない
外れた音は気持ち悪い
その手は汚れてる
貴方がそう言うので
涙は涸れてまぶた下ろして
歌を捨てて伸ばした手を握り締めました
貴方を好きになればなるほど
貴方に嫌われたくないと思うほど
私は何かを失っていきました
ひとつひとつ
乾いた瞳閉じて音を閉じ込め
汚れた手で自分抱きしめたまま
じっと想い続けて
いつしか私は空っぽになりました
「君には何も無いんだね」
そう言い貴方は去りました
貴方が去ってから
もう気配すら感じること出来なくなってから
濡れた瞳あけて
もう一度何かをつかむ為手を伸ばし
声の限りに叫ぶよう歌いました
空っぽになった私を満たすように
ひとつひとつ
取り戻し拾い集めて
あふれる涙も悲しさも外れた音も汚れた手も
すべてが私の大切なものだったのです
涙は汚れを洗い流し歌は悲しみを包み込みました
なんだか久しぶりに自然に笑うことできました
もう何も捨てるものはありません
貴方忘れることは出来ないけど
貴方好きな気持ちは無くならないけど
もう空っぽになることはありません
空に手を広げ歌い続けていくでしょう
また誰かに恋するその日まで
今度は捨てないように無くさないように
ひとつひとつ何か増やしていくような恋になるように
外れた歌うたいながら歩きます
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