蒼い陽炎(かげろう) 鳥の囀り(さえずり)呑み込んでく
まるで己の声のように
紅い時雨(しぐれ) 白羽の如く降り注ぎ
全て縫い止め影を射る

橙(だいだい)に映える影法師を見下ろした
繋がる足 動き ただ顔だけが何処(いずこに)に

独りに成れぬこの哀れ(あわれ)憐れ(あわれ)な影法師
お前が望むのならば この刃で解き放とうぞ
見えぬ操り糸 断ち切るように振りかざす
白刃(はくじん)は空(くう)を切って
影法師は未だ(いまだ)此処に


紅い月夜 虎落笛(もがりぶえ)すら灼き尽くして
人の声さえも届かない
蒼い風は凍てつくように吹き荒ぶ(すさぶ)
影は地面に縋り付く(すがりつく)

暗闇に混じる影法師は色を消す
陰に隠れた影は姿さえも何処(いずこ)に

光無くば生きられぬこの脆い影法師
お前が望むのならば 命の灯(あかり)くれてやろう
見えぬ操り糸 確かめるように振りかざす
白刃(はくじん)は空を切って
影法師は何も云わぬ


刃の切っ先は空(くう)を切るばかりぞ
見下ろすのは飽(あ)いた
お前は何故 付き纏う(まとう)


独りに成れぬこの哀れ憐れな影法師
お前が望むのならば 命の灯(あかり)くれてやろう
暗闇に混じり物言わぬこの影法師
見えぬ影背負い歩けば 影法師は静かに笑う

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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カゲボウシ

閲覧数:382

投稿日:2012/01/14 20:39:03

文字数:549文字

カテゴリ:歌詞

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