(冒頭サビ)
君 知り初めし 襟足染めし
急ぎ足 渡る橋
背中(せな)に眼差し 感ずる嬉し
花の簪(かんざし) 黒髪(かみ)に挿し
(1A)
近づく夏に 揺れる
陽炎を 見透して
萌える緑の 息吹
鮮やかに 照り返す
(1B)
恋とも言えず 愛とも呼べず
ただ弾む胸 抱いて
時の琴柱(ことじ)に 渡した心弦(いと)が
弾(はじ)かれるのを 見ているだけ
(1S)
君 思い出し ふと思い出し
止まる箸 迷い箸
胸の引き出し 隠した愛し
君がくれし 柘植の櫛(くし)
(2A)
暮れゆく空が 染まる
茜から 藍へ闇へ
色を消してく 誰彼(たそがれ)
艶やかに 降りる帳(とばり)
(2B)
紅(べに)は一輪 褪せる世界に
ただ鮮やかに 咲いて
君の夢路に 伸びてく糸が
迷わないよう 色を落とす
(2S)
君 知り初めし 恋 知り初めし
願(がん)かけし ほうき星
恋 知り初めし 嬉し恥ずかし
花の簪(かんざし) 君が挿し
(S')
夢の中 紅(べに)一輪
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