もしも、空を飛べたらどんなに素敵だろうって
君はいつも僕に語りかけていた
君なりの強がりか ただの楽しげな独り言か
その微笑みの奥で一人もがいていた

快晴 八月 九時の方角を飛行船が横切った
いつもの場所 君の姿は無く
今日も窓の中 同じ空の景色が見えてるといいな
例年よりも少し暑くなるらしいよ
ただ 君を孤独にしたくなかったんだ
茹だる日常を抱いて 時が止まった

僕が千の空を越えてく鳥になって迎えに行くから
君にずっとそこで待っていて欲しいんだよ
白い鳩が遠く羽ばたいて 風がざわついた
高い、高い雲 そこに痛みなんてなかった

もしも、空を飛べたらどんなに素敵だろうって
口癖みたいにいつも呟いてた
どこか頼りない 君の後ろ姿
小さな身体で羽ばたいて見守っていたいの
でも、どうして? あの日 君は鳥になってしまった
ずっと儚い私を差し置いて

朝にさえずる声で 君のことを起こして
夜は星になって 眠れない夜を一緒に越えて
君が白髪になって 息も止まったら
お揃いだねって 白い羽根 見せびらかして
笑って手を繋ぎたいと思ってたの

もしも、空を飛べたらどんなに素敵だろうって
君はいつも僕に語りかけていた
その意味が今になってさ ようやく分かったよ
僕は馬鹿だ ひとりよがりな大馬鹿者だ

僕が千の空を越えてく鳥になって迎えに行くから
君にずっとそこで待っていて欲しいんだよ
白い鳩が遠く羽ばたいて また時が止まった
高い、高い雲 黄昏に手を繋いだ
ごめんね こんな僕をどうか許して
やっと会えたね ただいま おかえり

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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水平、飛行船

閲覧数:53

投稿日:2023/08/07 11:23:34

文字数:667文字

カテゴリ:歌詞

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