熱に浮かされて
うなされて
君と飛ぼうとした夏休み
寝れない夜の旅のお供に
連られて行くんだね
はっと目を開けると
知らない眼が2つ
あれ今日は確かまだ
言ってたあの子は来ないはずだけど
何が起きたのだろう
今日はどうも今年一
雲が無い日と聞いて
このえらく儚げに俯き
こちらを見ている少女には
似合わない日だと思った
「ひどい汗 どんな夢を見てうなされたの」
また儚い顔した後
君は少し微笑んでそう言った
熱に浮かされて
うなされて
君と飛ぼうとした夏休み
寝れない夜の旅のお供に
連られて行くんだね
手を伸ばすことさえ
許されない君が
欲しかった夏が過ぎ
触れないモノを触る覚悟を
僕は受けとったんだ
影を見て気がついた
猫たちもここにいる
その少女も気がつき
呼びかけながら指先を動かした
近づいて応えたそれ
当の僕は微熱気味
目の前が少し霞む
すぐテーブルの上の薬を取り出し
プラシーボに任せ
猫の頭を撫でる
「構わないだろ どんな夢を見てたとしたって」なんて
どこか君に似た少女
そして猫といたなんて言えないから
夏に浮かされて
揺らされて
君と過ごしていた昼下がり
笑えない事を笑っていたのを
たまに思い出してしまう
あぁ 越えたくても
越えられない
君と歩いていた夏祭り
選べない事を受け入れるのは
辛いことだったよな
笑いたくて 笑えなくて
過ごす日々たちはどうだった
でもそれも終わるかもなんでしょう
熱に浮かされて
うなされて
君と飛ぼうとした夏休み
寝れない夜の旅のお供に
連られて行くんだね
夏に浮かされて
揺らされて
君が夏だった僕の日々
思い出になるのが怖くなって
何も出来なくなった
手を差し出してる
あの日の君がくれた
左心房のスピードに
思い出を抱いて進む勇気を
僕は受けとったんだ
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