腰に携えたパースエイダー せっせと弾を込めながら
撃ちつ撃たれつの世界で 何とかやってこれてた
「助けは求めるなよ」 括った腹の風穴から
命を灯すガソリンが だくだくと零れていた

辛かったなぁと認めるのは
歩を止めそうで怖くなって 未だ難しいな

少しも止まらず歩いて たまにはいい気分と走って
繰り返してやっと気づけば 反対のほうを向いてた
三回曲がって歩いて 堂々巡りが起こって
それでも上手な休み方を 知らないままに焦った

ふと前を向けば何かがあった
一台ポツンとモトラドが おいてきぼりのまま

すれ違うつもりだった 声をかけられて驚いた
「旅人さん聞かせてよ あなたの見てきた景色を」
しぶしぶそこにとどまって その実疲れに負け切って
埃まみれなサドルに 腰を掛けて語った

しばらく経った モトラドが言った
「ここまで独りで頑張ってやってきたんだね」と
ぽろぽろとなぜか涙が落ちた
深くかけていたブレーキが やっと外せたんだ

「また歩くのが怖いなら 俺の足を使ってもいいよ
その代わりに進むこの先を 示しておくれよ」

軽く入れたエンジンは 粗削りな音がした
それでもいい 今は行こう 迷ったって楽しいよ
軽く組んだ円陣は たった二人のものだった
それでも良い 次に行こう 三人目を迎えに行くから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

モトラド 歌詞

閲覧数:7,533

投稿日:2020/10/02 11:15:32

文字数:557文字

カテゴリ:歌詞

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