架け橋

歌詞↓

気まぐれな風に乗り
聞こえた歌声
谷の向こう側で
君がひとり歌っていた

知っている　この歌は
記憶の片隅に
深く深く眠っていた
優しいメロディ

溶け合う　二つの声
なぜだろう懐かしい
昔から知っていたみたいに
心を締めつける

君の声

吹きすさぶ風に
かき消されないように
歌い続ける　昼も夜も
声の限り

一度でいい　君に会いたい
もっと近く
重なる想い
谷にこだまする


昔々　この谷には
二つの民を結び
空を跨ぎ　地を見渡す
架け橋があった

だけど些細な出来事で
争いの火はあがり
互い結ぶ架け橋は
もろく焼け落ちた

いがみ合う理由など
とうに忘れ果てた
残ったのは傷跡と
何の意味もない意地だけ

薄明の光
染まりゆく世界で
少しだけ君が近くなる

望むのは平凡な幸福なのに
君に触れることすら叶わない


古の歌を歌う　君と共に
今日は互いにその背を向けて
疑いも憎しみも　全て洗い流し
思い出して
共に在った日を


雨が降った
雨が止んだ
雲が途切れた
光が射した

虹が架かる


黎明を仰ぐ 君の隣で
かすかなささやき声を聞く

吹きすさぶ風は幾重にも重なり
新しい歌を紡ぎ出す

いつまでも歌おう 大切なこの歌を
手を取り合って
この架け橋で