ちらちら舞う雪 みえる影
あなたを想って 散るなみだ
早春の宵月 めぐりあう私たち
無人の通りに響く声
そっと手を伸ばす
「そんなことをしたら危ないよ」
困ったように笑うから
ますます惹かれてしまうのよ
もう後戻りはできません
さらさら流れる川の音
手を引かれ歩く 土手の道
香る薄桃 沈丁花
この世は二人だけのよう
濃紺の空の下 声をひそめるあなた
四半刻なんて短いわ
終わりはすぐそこです
「そろそろお家に帰ろうね」
困ったように笑うから
ますます何にも言えないの
もう後戻りはできません
二人で見つけた
庭先に咲いた可憐な花椿
手にとり 髪に挿してきて
ふわり微笑んで満足げ
火照る私は 右に左
目が泳いでしまいます
これだから忘れられないの
また逢いに来てくださいね
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