俺の右拳がやつの喉を襲う。
だが数ミリでかわされる。
ゴーヤっ娘が顔を狙う。
これもまた、1ドットと言えばいいのだろうか。
そんなギリギリなところでかわされる。
「オキュウリョウガスクナイウラミヨ、、、」鎌を持った美人が大きく振りかぶる。
またかわされる。
リンの飛び蹴りとレンのタックルが同時に襲いかかる。
次に忍者みたいのが刀で切りかかる。
またまたかわされる。
「なんか知れないけどゴメン。」ハクが蹴りかかる。受け流される。
間髪入れずにミクが、KAITOが、MEIKOが同時に殴りかかる。
だが全部避けられる。
「どうした。私はそこまで老いぼれたつもりは無いぞ。本気で来い!」
「そんなに喋ってると息が切れるぜ。」
ドス。
「うぅ、、、」
ゴーヤっ娘が蹴り飛ばされる。
「フク!」
バシ。
「あう、、、」
忍者みたいのも同じ方向に吹き飛ぶ。
ビシ!ドゴ!ボス!
「うう!」
「クハッ!」
「ああ!」
「リン!レン!ハク!!」
「うおおおおおおお!!」
MEIKOがすごい勢いで向かっていく。
正拳突き。決まったか?
「ハハハハハ。ぬるいぞ、MEIKO。」
「うあぁ!」
「MEIKO!!くっそおおおおおおお!!!」
青い残像。速い。
「ふんっ!」
KAITOですら弾かれる。
「くっ、、、」
うずくまったまま動けないでいる。
「くそっ!」
俺は銃を乱射する。
「無駄だ。弾が勿体無いぞ。」
親父が懐に隠していたSAAをかまえる。まずい。
「銃とはこう扱うものだ。」
バン!ああ、俺、死んだな。そう思った刹那、俺の体が倒れる。
「うっ!」
「ミク!!」
ミクが俺を押し倒す。
「ミク!!!大丈夫か!?」
「な、、なんとか、、、」
「なんとかじゃないだろ!?」
肩を撃たれたらしい。血は出てないが服に穴が開いている。
「やっぱり適わねぇのかよ、、、」
まともに動けるのは俺だけだ。
「やはりお前らはここで死ぬか。VOCALOIDの力も引き出してやれんとは。情けないやつめ。」
そうか、、、楽器だ。楽器があれば、、、
「、、、くそっ!」
無い。あるはずがない。
「ギブアップか?」
銃口を俺に向ける親父。もうこうなりゃ一か八かだ。
「生きるている 美しく 気高く 無垢に」
「なんだ?お前、、、歌えるようになったのか?」
「君がよく聞いていた ドブネズミの歌」
頼む、歌よ。みんなの力になってくれ。
「君が歌っていた 美しいという名の歌 また聞かせておくれよ」
「うそ、、、傷が、、、癒えてく、、、」
「ば、、馬鹿な、、、VOCALOIDならまだしも人間の歌声でなんて、、、」
「さて、、、第二ラウンドといきましょうか」
MEIKOがバキバキ関節を鳴らす。
「ハハハハハハ、、、、もう私に勝ち目はないなぁ。」
「じゃあそれこそギブアップか?」
「まさか。」
親父はPCに近寄りなにかを起動した。その瞬間
『後5分です』
機会音がタイムリミットを告げる。
「何をした!」
「爆破装置を起動したんだよ、、、」
な、、、、
「あと五分だ、、、五分で直径1㎞が吹き飛ぶ。」
「みんな逃げるぞ!」
「じゃあな、あいつに、、、お前の母によろしく伝えてやってくれ。」
「は?お前も一緒に来るんだ。」
チャ。親父が銃口を俺の眉間に向ける。
「行け。私はここに残る。私が死ねば研究は終わる。」
「でも、、、」
「いいから行け。お前に会えて、、、、嬉しかったぞ、、、」
「親父、、、」
「もたもたするな!死にたいのか!」
「、、、、あばよ。」
俺は振り向かず壁に空いた穴から外にでる。
「ロードローラーが動かないの。」
リンがあせった顔で俺に言う。
「走れ!」
と俺が叫ぶ前にはもうみんながむしゃらに走っていた。

「ハァ、ハァ。」
もうすぐ安全なところにつく。あと少し、、、
「キャッ!!」
ミクが転んだ。
「ミク!!」
俺は手をおもいっきりを伸ばす。
ミクが俺の手をガッシリと握る。
「手ぇ離すんじゃねえぞ!」
「うん。」
この手は何があっても離さない。
ドーン!!!!!!!
研究所が吹き飛ぶ。爆風が背中から襲い掛かる。
「うおう!」
激しく転がる俺とミク。だが手は絶対離さない。
「フゥ、、、、」
なんとかみんな助かったようだ。
「親父、、、、」
久々の再開だったのになぁ、、、
「みんな、、、」
KAITO、MEIKO、リン、レン、ハク、ネル、ゴーヤっ娘、忍者のやつ、鎌をもった美人、そしてミク。
「家、帰ろうか。」
自然と笑顔になる。
誰からともなく笑いだす。
ゲームじゃないけど、、、終わったんだな、、、




__エピローグ________________________

あのあと俺たちはそれぞれ自分たちの居場所に帰ることになった。
あの鎌持ってた美人。
キクさんって言うらしいんだけどあの人はアパートの管理人募集の記事を見て面接に向かった。
ゴーヤっ娘と忍者のやつ、、、フクとレムはキクさんについていった。
なんかそのアパートに入居するらしい。
ハクはというと、こいつもフク達と同じ考えらしくついていった。
ネルは自分の組織に蹴りをつけるとのことらしくどこに行くのかはよくわからない。
んで残りのやつら。
ミク、リン、レン、KAITO、MEIKOだが、、、
「じゃ、いってきまーす。」
「僕も行くね~。」
「あ、待って私も行く!」
「いってらっしゃーい。」
俺とKAITOとMEIKOは仕事、リンとレンとミクは家で家事をしている。
あのあと、残った俺たちは俺の家に帰った。
ってもヒッチハイクで3日かかった。
あの戦いから俺はだいぶ変わった。
今は仕事をそつなくこなしている。
得意のPC関係だ。しかも何の縁だろうか。あのロリコン店長の支店だ。
最近正社員が急に辞めたので正社員にならないかって話もきている。
KAITOはアイスクリーム専門店で、MEIKOは酒屋で売り子をやってる。
みんなそれぞれがんばっている。
あ、そうそう。今度俺がヴォーカルを務めるバンド、、ナイトハイクがインディースデビューするんだ!
記念すべきファーストアルバムの名は「VOCALOID~watashiniutawasete~」だ。
ライヴはいきなりだけど来週から。
みんな来てくれよな!


オ・ワ・リ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

VOCALOID ~watashiniutawasete~11 後編


ついに完結しました!!
長かった、、、、
全部ちゃんと読んだ人はいるんですかね?
ってくらい長いですね。
この小説を書いて自分の心境の変化を少し。

呪音キクが好きになった。
書いててとてもかわいかったw
ほんとは自分、ツンデレが好きなんですけどね。

ではまたいつか。

前編
http://piapro.jp/a/content/?id=uml77enjdjmn5zqh

閲覧数:278

投稿日:2008/08/19 21:28:05

文字数:2,595文字

カテゴリ:その他

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  • 晴れ猫

    晴れ猫

    ご意見・ご感想

    >ミヤモト三等空士さん
    THX!

    2008/10/07 23:12:25

  • ミヤモト三等空士

    ミヤモト三等空士

    ご意見・ご感想

    GJb

    2008/10/06 23:31:13

  • HiBiKi

    HiBiKi

    ご意見・ご感想

     すごかった!わたしもこんなクライマックスをかきたい!
    自分の小説はもう頭の中ではもう完結してるんですけど絵のほうがw
    あたすぃもまけまふぇんわ(誰に?)

    2008/05/30 17:39:30

  • 晴れ猫

    晴れ猫

    ご意見・ご感想

    >タラバさん
    最後まで読んでいただきホント、感謝です。
    ただKAITOの出番をもう少し増やしてやりたかったです。
    次回はKAITOをメインに書こうかなって思ってます。

    2008/05/22 22:04:41

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