後ろから２番目の左側
窓にぴたっとおでこをくっつけて
ただ外を眺める　頭ん中は空っぽさ

走り去っていく　家とか、ビルとか
疲れたサラリーマンとか
楽しそうなJKとか
イヤホンから漏れる音も　いつもと同じ

顔色変えずに追いかけてくる夕日
無理すんなって、少し速度落としなよ
見慣れたこの色　この景色
何も変わらない　変えられない？
ならこのまんま　このバスみたいに
のんびりいこうよ

前から３番目の右側は
ツルツルなおじちゃんの特等席
座っちゃだめだからね　服にツバを飛ばされる

聞き慣れた　後ろのおばちゃんの声
ドアの開く音、ベルの音
バスから吐き出される人
開く携帯サイトも　いつもと同じ

顔色変えずに追いかけてくる夕日
無理すんなって、少し速度落としなよ
見慣れたこの街　この景色
何も変わらない　それでいい
そんなもんでしょ　バスも変わらず
のんびり進んでる

顔色変えずに追いかけてくる夕日
無理すんなって、少し速度落としなよ
そんなに焦らなくていい
うたた寝までできたら上出来
いいよそのまま　のんびりいこう
終点はまだまだ先だから