「アルバ」
独りきりで歩く街
ありきたりの人生が
ずっと続くと
交差点の広告で
ステッキぎゅっと握りしめて
呪文唱える 君に
恋をしました
何でも買える街
君の肉体(かたち)だけが無い
ねぇ、アルバ 僕を見つけてよ
虚構(うそ)でも構わないから
アルバ、庭の花みたいに
無口で優しい 僕の虚構(こいびと)
君が居るのは 魔法の世界
すすけた屋根裏で眠る
歌うのが好きな女の子
怒鳴り声も 溜め息も
君は何も知らない
フエルトの瞳にどれだけ
救われていることだろう
あべこべな世界の話
聞かせて イヤフォンのなか
ねぇ、アルバ 君に触れたいよ
嘘(ゆめ)でも構わないから
はるかかなたの星みたいに
遠くで輝く 僕の恋人
できるなら
君に触れる言葉を
君を描く絵筆を
透き通るほど綺麗な君を
強く ただ強く
抱きしめるように
ねぇ、アルバ 君を見つけたよ
虚構(うそ)だから愛したんだ
アルバ 僕の心にいる
無口で優しい 僕の
僕だけの恋人
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