空を見た。



ジャンパーを羽織ってはいるけれど、寒い。

切れかけてチカチカしてる街灯。

光々としている道端の自販機。

人どころか車も通らない道の真ん中で

私は、空を見た。


漆黒の海。

街の灯りのせいで霞んで見えにくい星。

けれど私には見える。

ビーズのように散らばる星が。


24時間営業のコンビニ。

9時には閉まる商店街。

高層ビルや電波塔。

駅やマンション、高速道路。


街は変わる。

一日一日がなんともないような速さで流れていく。


私は止まる。

寝静まった住宅街で。

ほぅと白い息を吐き、空を見る。


昔はもっと、輝いていたのだろうね。

いや、同じか。

光を遮ったのは、誰なんだろう。


私はマフラーを口まで覆い、帰途につく。

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そして空は明けてゆく

・・・なんだこれは。

トーキョーの方では星が見えないと聞いたことがあります。
僕は田舎だからメッチャ見えるんだけどね。

でもそれは、空を見上げる時間が無いのかもね。余裕が。
ほら、一瞬でもいいから上を向こう。空を仰ごう。

きっと満天の星空が、広がっているはずだよ。

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投稿日:2009/10/19 01:39:02

文字数:341文字

カテゴリ:小説

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