乗り方知らない 自転車
サドルを押さえて 着いてきて
離さないで あと少しと
走り回った 長い道

また明日と言い 見送る
朝陽に照らされ 手を振った
今日も仕事 頑張ってね
あなたは少し 寂しそう


特等席は 膝の上
座ると包む やさしい手
幼い頃の夢 いつか
あなたのお嫁さんになるの



たくさん恋を 覚えたけれど
共に生きる人は
照れたところが 少しあなたに
似てる気がする 恥ずかしがり屋

彼のところへ 続くこの道
少しの時間だけ
腕組んで歩く あなたの
お嫁さん 気分





湯船に浸かって 数える
1〜順番 ゆっくりと
声をそろえ 顔を合わせ
10までいくと 繰り返し

公園のすみの ブランコ
押してとお願い 振り返る
あと何回 あと何年
あなたはきっと 数えていた



ふたりで眠る 休日は
詠むお決まりの 物語
最後までは まだ知らない
クライマックスは 夢の中




あなたの涙 最近はよく
見るようになったね
彼のところに 着くまで我慢
白いドレスを エスコートして

気付けば増えた シワもお似合い
クシャクシャな笑顔で
子どもの頃を 思い出し
手を繋ぎ 歩こう




【ひらがな】

のりかた しらない じてんしゃ
さどるを おさえて ついてきて
はなさないで あとすこしと
はしりまわった ながいみち

またあした といい みおくる
あさひに てらされ てをふった
きょうも しごと がんばってね
あなたは すこし さみしそう



とくとうせきは ひざのうえ
すわると つつむ やさしい て
おさないころの ゆめ いつか
あなたの およめさんに なるの




たくさん こいを おぼえた けれど
ともに いきる ひとは
てれたところが すこし あなたに
にてる きがする はずかしがりや

かれのところへ つづく このみち
すこしの じかんだけ
うで くんで あるく あなたの
およめさん きぶん




ゆぶねに つかって かぞえる
いちから じゅんばん ゆっくりと
こえを そろえ かおを あわせ
じゅうまで いくと くりかえし

こうえんの すみの ぶらんこ
おしてと おねがい ふりかえる
あと なんかい あと なんねん
あなたは きっと かぞえていた



ふたりで ねむる きゅうじつは
よむ おきまりの ものがたり
さいごまでは まだ しらない
くらいまっくすは ゆめのなか




あなたの なみだ さいきんは よく
みるようになったね
かれのところに つくまで がまん
しろい どれすを えすこーと して

きづけば ふえた しわも おにあい
くしゃくしゃな えがおで
こどものころを おもいだし
てを つなぎ あるこう