貴女を見上げて僕が笑い
貴女が僕を見て泣く
貴女はあのとき確かに

僕を
痛がってた

貴女の白い帽子
緑の木に捕まって
少し涙目の貴女は
「風が吹いたの」
「あっという間だったの」

大丈夫
直ぐにとれるよ
僕に任せて
貴女を泣かせないよ

貴女の帽子と
僕とが同時に
貴女の前にほら、どうぞ
貴女はあのとき確かに

僕に
笑った

覚えていますか
忘れてしまいましたか
僕は忘れないよ
あの日に誓った

貴女を泣かせないよ

貴女の清い涙
強く手を引いたんだ
「あいつが彼女」
「苦しめたな、ら、ば」

大丈夫
直ぐに終わるよ
僕に任せて
貴女を泣かせないよ

この僕と引き換えて
貴女がこれからも
幸せになってねぇ、きっと
貴女はあのとき確かに

僕を
痛がってた

貴女を見上げて僕が笑い
貴女が僕を見て泣く
貴女はあのとき確かに

僕を
痛がってた

僕を
痛がってた