ある日風が言った 少し通りますよって
ある日雨が言った また来年会おうねって
来年までは、きっと長いよ
風が通り過ぎるよりも長いよ
何回折れた傘を開けば?
何回不器用にたためば…
『わたし、上手く歩けないから、傘でも差さなきゃ、濡れてしまうの』
ねぇ、雨よ、はやく来て下さい
ある日風が言った どうして土砂降りなのって
君のココロは傘も差さずに なにやってるのって
ココロは、たぶん寂しいの
傘が折れるよりも、悲しいの
何回冷たい雨が降れば?
そして晴れていくのでしょう?
ああ、風は優しいね、そんなにもはやく、やって来てくれるの
『ただ…待つ楽しみは与えてくれないのね』
ある日雨は言った いつかは晴れると
ある日風は言った 雲が旅をしてるからと
晴れたら雨には会えないのかしら
風としか、話せないのかしら
空に虹しか見えないのかしら
虹も風と、旅をするのかしら
ある日雨は言った 君が悲しいならって
僕の代わりに 七色の虹はどう?って
次にあったら、
来年会えたら、
風と空と雲と虹と、雨が
一緒だといいわ
それで私は
静かに傘をたたむの
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