改まってこんなことわざわざ言うことじゃないけどさ、
手紙や歌にして書き記すような事でもないけどさ、
仕舞いっぱなしに出来ないからどうかお付き合い願います。
じゃあまず僕らの出会った頃の話でもしようか。

君とはじめて出会ったのはあの咽ぶような暑い季節だった。
黒い服にキャップ ショートカット 君は宛ら少年の様だ。
学校で会わなかったのは皆が君を仲間外れにするから、
それが許せなかった僕は無理に君を連れ出したんだ。

世界が嫌いな君に笑って欲しくて何処でも行って。
君は迷惑だったかもね。けれど頬は柔くなっていった。
世間が君に優しくあれと自己満足は加速していった。
君と一緒にいる時間が何よりも楽しかった。

暮れる赤い夕陽を見る度に明日なんか来るなと呪ってた。
君と過ごしてからそんな日々も悪くはないなって思ってた。
咽ぶような夏が嫌いだった。夜の魔物から身を護ってた。
君と会える。ただその事だけが僕を生かしてくれたんだ。

君とはじめて出会ってから幾月幾年と経過してたんだ。
いつしか互いの嫌いでさえ話せるような仲になれていた。
セーラーがブレザーになって世間が君に優しくなったけど、
それが許せなかった僕は君につい当たっちゃったんだ。

世界が嫌いな僕は笑ったフリをして、でも無理だって
君は気づいてたんだろうね。やる事なす事見透かしてさ。
世間が僕に優しくないと自意識過剰に藻がいていた。
君と一緒にいる時間に救われたのは僕だった。

暮れる赤い夕陽を見る度に終わらない自分をただ呪ってた。
君と過ごしてから募るほど勝手な焦燥に駆られてた。
咽ぶような夏が嫌いだった。逃げる場所が何処にもないからさ。
君と会える。ただその事だけが僕を生かしてくれたんだ。

君が世界を一つ知る度、
僕の世界は一つ消えていく。
君が誰かとまた笑う度、
僕の笑顔は一つ消えていく。
君の隣で笑うのはいつだって僕ならいいのに。
君の隣の特等席 いつまでも僕が座っていたい。
そんな我儘を許してよ。

暮れる赤い夕陽のような目が浅ましい僕をただ呪ってた。
君の存在が生きる中で多くの割合を占めていた。
咽ぶような夏が嫌いだった。君を嫌でも思い出すからさ。
決して伝えるつもりなんかない届いちゃいけない”アイ”の歌

暮れる赤い夕陽を見る度に明日なんて来るなと呪ってた。
君はそんな僕を許してさ無慈悲に命を救うのだ。
咽ぶような夏が嫌いだった。君の名前がそこにあるからさ。
君と会えた。ただその事だけが僕を生かし続けるんだ。

改まってこんなことわざわざ言うことじゃないけどさ、
手紙や歌にして書き記すような事でもないけどさ、
仕舞いっぱなしに出来ないからどうかお付き合い願います。
まあ、気が向いたらまたこの次の話でもしようか。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

咽ぶような夏が嫌いだった

夏が嫌いなやつの歌詞です。

閲覧数:104

投稿日:2022/06/30 11:32:34

文字数:1,159文字

カテゴリ:歌詞

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