「あっ!歌詞太郎くん!!ごめん、待たせちゃったよね?」
「ううん、大丈夫だよ、行こっか?」
そういって手を引いてくれる彼、伊東歌詞太郎くんは私の彼氏である。
彼には初めて出会ったときから気になっていて、でも友達に「恋に奥手」と言われてしまうほど、自分から行動なんてできなくて。
でも、ある日歌詞太郎くんが告白してきてくれた。
アプローチなんて全くと言っていいほどしていないのに、なぜか歌詞太郎くんは私を選んでくれたんだ。
びっくりしすぎて心臓が止まるかと思ってしまったけど、今こうしてちゃんと生きてます!!←
「…ぇ!ねぇ!!どうしたの?」
「うぇ!?あ、ごめっ!ボーっとしてた…」
「大丈夫だよwあ、ついたよ!」
つい昔のことを考えていると、デート先についてしまっていた。
今日のデートは歌詞太郎くんが行きたがっていた、猫カフェだった。
私も猫が好きだったから、とても楽しみにしていたのだ。
「うわぁぁぁ…!!」
店内に入ると沢山の猫がお出迎えしてくれた。ここはあれですか、天国ですか、そうですねww
「うぉぉぉっ!!もふもふ…!!」
歌詞太郎くんはすごく幸せそうな顔をして、猫を抱いている。
大好きな彼と大好きな猫。これ以上素敵な空間にいれることはあるのだろうか。
「私、歌詞太郎くんといれて凄く幸せ!猫ちゃんもいつもより一段と可愛く見えちゃうww」
そういうと、歌詞太郎くんは一瞬止まって、私にキスをしてきた。
「歌詞…太郎くん…?」
幸いほかに人はいなかったので見られることはなかったおうすけど、とても恥ずかしかった。
「…初めての恋だから初めての体験だから、こういうとき、どうすればいいかわからないけど、でもね、ひとつわかるのは…」
真面目な顔をして、私のほうを見てくる。目がそらせない…
「やっぱり大好きだ。初めて会った時よりも、もっと!」
その言葉を聞いた瞬間思った。
ああ、この人に出会えてよかったなって。
「私もだよ、歌詞太郎くん」
泣きそうになりながら言葉を返す。
ああ、今日はなんていい日なんだろう。
猫にかこまれながら大好きだって、愛してるって、再確認できた4回目のデートだった。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想