彩を亡くして 揺らめくは
燃え落ちる刹那の 蜃気楼


水底にたゆたう 花びらに
心を瞳ごと 浚われて
触れようと伸ばした 指先は
じん、とした痛み 刻みつけ

薄く氷を張る 水面は
爪先を紅く 染め上げて
朱く沈んだ 風景に
夢幻の歪みを 映し出す

愛し悲しい かの人は
沸き立ち揺れる 水底で
触れようと 伸ばした指先は
凍え冷え切り 熱の後


辿り着くのは 朱の夢



痛みを刻む 胸の奥
薄紅の温もり 残す指
全てを抱きしめ 白雪に
花びらを夢見て 目を閉じる

その身瞳に 映すことも
触れる事すら 赦されず
焦がれ呟いた 言葉さえ
朱の炎に 呑みこまれ

恋し愛しい かの人を
想いこの身すら 焦れ落ち
黒く燻る 灰の果て
白い花の香に 身を寄せて


傍に在る術は 既に無い



彩を亡くして ざわめくは
触れる全てを 焦がすよな
燃え落ちる刹那の 蜃気楼
かげろうのように 揺れました

色の無い炎が 揺れました

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

華炎-カエン-(曲募集中)

籠の鳥を愛した報い。

「前のバージョン」でひらがな表記

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投稿日:2011/11/12 22:07:07

文字数:418文字

カテゴリ:歌詞

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